のぼうの城試写会
昨日、知り合いのNさん、Sさんに誘われて、この秋(11月2日よりロードショー)公開の映画「のぼうの城」の試写会に彦根のビバシティ・シネマに行って来ました。
これは戦国時代に豊臣秀吉が天下統一に向かい、最後の戦となった小田原城攻めのときに、北条方にあった忍城の水攻めの実話に基づいた物語です。昨年に封切の予定でしたが、水攻めの場面などがあり、震災の後であったことから、1年公開が延期されました。
忍城の城主の甥の成田長親は「でくのぼう」の殿様から「のぼう様」と言われた、はっきり言ってバカ殿様候補。しかし、領民からの人気は絶大。
豊臣に内通して北条氏を裏切り、戦を避ける予定だった成田氏でしたが、豊臣軍からの軍師、長束正家(後の五奉行の一人)の傲慢な態度に怒った長親はわずか500人の兵力と農民も合わせて3000人弱で豊臣の石田三成率いる25000人の軍に対峙します。
忍城は湿地帯にあり、この地の利を生かした成田勢に苦戦した、石田軍は高松城に習って忍城を水攻めにします。
私も水攻めというのは今まで高松城しか知りませんでした。実際に水攻めというものは、水の勢いに耐えられる堤防を作らねばならず、莫大な費用がかかるものです。
この時の水攻めは、石田軍が水攻めの堤をを完成させたのちに、水攻めの堤の外にいた農民たちが、密かに堤に穴をあけて、堤防の破壊に成功して、忍城の兵と領民は助かります。そうこうしているうちに小田原城が落城します。北条氏が滅びたので忍城は開城することになります。
石田三成は2万で500を破れなかったことから、愚将扱いになりますが、この映画では三成の器の大きさを知らしめるものでした。
映画鑑賞後のセレモニーで監督が言っていましたが、「この時期は石田三成が秀吉につかえて頭角を現してきたころであり、ある意味若者が一生懸命な頃、今回三成役を演じた上地雄輔も俳優としてそんな時期、二人をオーバーラップさせた感じで仕上げている。」と言ったのが印象的でした。お馬鹿さんで有名な上地君ですが本当に素晴らしい三成を演じていました。
それと、のぼう様(成田長親)を演じた野村萬斎。素晴らしい演技でした。
久しぶりに面白い映画でした。
トップとしての、のぼう様の振る舞いは本当に勉強になるものでした。
こんな面白い映画は久し振りです。是非とも、11月2日からの公開後は見に行っていただきたいですね。
長浜が生んだ石田三成の知らない部分を知っていただきたいですしね。