久し振りの日本人力士優勝
大相撲夏場所が終わりました。
横綱・白鵬が中盤で予想外の3連敗を喫し、どうなるのかなと思いきや、白鵬は立ち直り稀勢の里が連敗し、優勝ラインが3敗もしくは4敗になりそうでした。千秋楽で4敗で6人による優勝決定戦ということになるのかなと思いましたが、3敗の栃煌山と対戦する予定だった琴欧洲が休場で、栃煌山は不戦勝。3敗にラインはかろうじてとどまることになりました。
3敗の3人の内、稀勢の里は把瑠都に完敗。栃煌山とモンゴル出身ですが今では日本に帰化している旭天鵬が優勝決定戦となりました。この平幕同士の優勝決定戦も初めてだそうです。その結果、旭天鵬が勝ち、最高齢の幕内最高初優勝を成し遂げました。
旭天鵬は37歳ですか。相撲界に入って20年だそうです。朝青龍や白鵬、日馬富士、鶴竜などモンゴル勢が大活躍ですが、これも旭天鵬とその前に活躍していた旭鷲山がパイオニアとして活躍したからこそのものでしょうね。
今日配達中の車のラジオで聞いていたのですが、旭天鵬の前の親方で私が大好きだった大関・旭国の大島親方が定年となりました。
そのため旭天鵬が引退して大島親方になって部屋を継ぐことも考えられたのですが現役続行をしたため大島部屋が無くなり、友綱部屋に移転したそうです。
その友綱部屋の部屋付きの親方、武隈親方(元・黒姫山)が解説していました。武隈親方によると、旭天鵬が力士の先頭に立って準備運動から稽古をするそうです。そして若い力士のお手本になるそうです。おかげで親方達は何もすることが無くなるそうです。
ある意味、素晴らしいモンゴル出身の日本人力士になっていたのかもしれません。
今日、優勝決定戦だけは散髪屋さんのテレビで見たのですが、「栃煌山に日本人力士として優勝して欲しい。」という気持ちと、「栃煌山はまだ若い、もう2度とこういう機会は来ないと思われる旭天鵬に優勝させてあげたい。」と2つの気持ちがありました。そして、なぜか後の方が強かったのです。
決まった瞬間は「あかん、日本人優勝ができなんだ。」と言ってしまいましたが、あとで考えたら日本人以上の日本人力士が優勝したんだなと思えてきました。
貴乃花親方が昨日の時点で「優勝ラインを下げた原因は稀勢の里、もし彼が優勝しても満足せずに、もっと先の上を見て欲しい。」と言っていましたが、今回把瑠都に敗れて優勝決定巴戦をできなかった悔しさをバネに来場所こそ幕内最高優勝、そして横綱への道を駆け抜けて欲しいと思います。
何はともあれ、旭天鵬関、優勝おめでとうございます。私たちに勇気を与えてくれてありがとう。