関越道のバス事故から
最近本当にバスなどの事故が多いですね。本当は日常茶飯事で報道されなかっただけかもしれません。でもこんな事故は2度と起こしてほしくないものです。犠牲になられた方たちのご冥福と怪我をされた方の1日も早い回復と治癒をお祈りいたします。
さて、今回の関越道の事故。何か日本経済の縮図のようなものを見せられた気がします。小泉構造改革の一環で、世界の経済とかかわっていくために様々な規制緩和をしました。そのため異業種からの参入が増えた業種もあり、経営を圧迫するものも出てきました。
今回の事故のツアー料金は一人3500円。乗員は45名でしたから合計157500円、税別で15万円ということになります。金沢からTDLですから、これではたして旅行会社、バス会社は高速料金や燃料代、果たしてどうなのかなと思われます。こうまでして仕事をとらなければならない状況にあるということを憂います。
実際新規参入の民間には天下りが多く、天下りの受け皿になっているという現実があります。それにより既存の会社が圧迫されたり、無理な運営を迫られているものもあります。
今回の場合は外国からの観光客を専門にしていたバス会社だったそうですが、震災や中国との関係悪化で客数がほぼゼロになったことから、今回のツアーにも乗り出していたということがあるそうです。
競争で安いということは消費者にとってありがたいことですが、そのあたりを見切るのは賢い消費者でありたいものです。
私たち商売人はお客様に「No」と言うのはのはご法度と言われてきましたが、時代が変化し、健全で地域になくてはならない存在でい続けるためには、ある意味お客様の無理な要求はお断りさせていただく必要があるのかもしれません。全てにはもう対応できなくなっているような気がします。