元社員の訃報
昨日妻が新聞から元社員の女性のTさんの訃報を見つけました。Tさんは私が仕事を始めた時からおられた人ですが4年前に引退されました。
Tさんは面白い人でした。幼いころけがをしたことから少し手が不自由(障害者には認定されていません)でしたが、仕事は一生懸命されました。しかし、人一倍どんくさい人でした(笑)。見ていて危なっかしいところもいくつかありました(笑)。私と一緒に仕事をしていた23年間で私が労災のけがで病院へ連れて行ったことが2回あります(ただし普通なら、ありえないような事故です)。
「Tさん気をつけなアカンで、僕があんたを2回も病院へ運んでるんやでな。」と言ったら「2回だけやんか~。」という漫才のような会話があったことがありました(笑)。
Tさんは普通なら叱られるようなことでも笑いになる、本当に漫画のような憎めない人でした。
長い間働いてくれましたが、腰などが悪くなり4年前に引退されました。その後、ご本人とは会うことはなく、娘さんが時々店に来てくださり、様子などを聞いておりましたが、(喪主の長男さんのあいさつで知ったのですが)3か月前にがんを患い、あっけなくあの世に行かれてしまいました。
通夜布教で御導師様がお話しされる中で、色々と思いだしておりました。導師様によると正信偈が好きだったようで、そういえば父が亡くなった時「わたし、お経知ってるで、上手やで。」と言ったので「ほならTさん一回親父に上げたってくれ。」と言って結局実現しなかったことを思い出しました。
Tさんの名前は賢く美しいことを意味する名前でしたが、お世辞にもそうとは言えませんでした(笑)。しかし、正信偈が好きというように、仏に感謝の意を持っておられたんでしょうね。男前の素晴らしいご主人と結婚。美しい娘さんと喪主を務めたイケメンの息子さんに恵まれました。お子さんは二人とも結婚して、孫も生まれそれぞれカッコよく、かわいらしく成長しています。
ほのぼのとした小さな幸せな家庭が自慢?だったTさん。私が「Tさん、悩むこと何もないやろ。」と言ったら「あるわいな、私にも。」と言うので「なんで、どうせ晩のおかず何しようぐらいしか悩むことないやろ。」というようなぐあいでした。
Tさん、あの世でまた前社長の親父に会うことがあったらよろしく。安らかにお眠りください。ご冥福をお祈りいたします。