馬籠
昨日は午前中、汗だくになって発送の荷造り。
午後にはあるお客様がいらっしゃいました。
馬籠から
馬籠
岐阜県中津川市の馬籠には 島崎藤村の記念館があります。
そこに馬籠館というところがあって、そこの方がおみえになりました。
ご存知の方もいらっしゃると思いますが うちには大正時代に島崎藤村が頼まれた桑酒の注文書が何通か残っています。
この手紙のことをお知りになった馬籠館の方が一角に藤村に関わりの深かったものを置きたいということで、うちの桑酒を置かせてほしいとお話に来られました。
桑酒って書いてます。
ご本名の『島崎春樹』さんのお名前で、ご注文をいただいています。
島崎藤村がどのような経緯でこの桑酒をお知りになったかは、定かではありませんが、藤村はこの頃 卒中で倒れられたと聞いていまして、もしかすると誰かが贈られたのか、その後何度かご注文をいただいているようです。
近江国 木ノ本町で来たんですね~
私自身が、島崎藤村についてあまり見識が深くなく、もっと勉強しなければと思っているのですが、藤村の『初恋』なんかは何度も読んで覚えようとしました。
「まだあげ初めし前髪の
林檎のもとに見えしとき
前にさしたる花櫛の
花ある君と思ひけり
やさしく白き手をのべて
林檎をわれにあたへしは
薄紅の秋の実に
人こひ初めしはじめなり
わがこゝろなきためいきの
その髪の毛にかゝるとき
たのしき恋の盃を
君が情に酌みしかな
林檎畑の樹の下に
おのづからなる細道は
誰が踏みそめしかたみぞと
問ひたまふこそこひしけれ」
もうほとんど忘れてます(^_^;)
覚えてるの最初だけ~
詩人として出発した藤村は、徐々に散文に移行。
『破戒』を自費出版、筆1本の小説家に転身したとあります。
昭和4年から10年まで「中央公論」に、父をモデルとして明治維新後を描いた長編小説『夜明け前』を連載、歴史小説として高い評価を受けたということです。
内容はほとんど知りませんが、『夜明け前』という題名くらいは知ってます。
お恥ずかしい・・・
まあ、こうして藤村さんが注文してくださったおかげで、馬籠に桑酒を置いてもらえそうです。