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伝承するということ

テーマ:神仏のおかげ
今日で5月も終わり、明日から6月ですね。時の経つのは早いものとつくづく感じます。
これから曳山祭の囃子保存会の理事会に出席して参ります。理事会を経て、6月14日には総会があります。お祭りの理事会や総会はほぼ全員出席です。このあたりは、意気込みが違うのと、みんな祭りが大好きだからです。

今日は今年の曳山祭を振り返っての反省会や囃子の伝承についての協議、そして、いろいろな団体などからの囃子の演奏依頼についてなど、多岐にわたり協議することになります。

この囃子も昭和40年代に、伝承が危うくなったことがあり、保存会が結成され今日に至っています。
幸い、私の所属する山組の船町組猩々丸は、中川さんや勝城さんなどの大先輩が一生懸命になってくださったお陰で、鶴の巣ごもり(曳山を曳航するときの曲)など江戸時代から伝わってきた曲がそのまま途切れずに伝承することができました。その他4つの曲が無事伝承されています。

もともと12の山組には、それぞれに5~6曲くらいの囃子の曲がありましたが、多くの山組で一部の曲の伝承が途切れることになりました。それで、囃子保存会で縦笛でも吹けるように五線譜に直して今日至っています。

どうして?と思われた方もおられると思いますが、これには訳がございます。
元々、曳山祭は旦那衆の祭りでありまして、山を曳いたり、囃子を演奏したりという実務の仕事は、雇っていた経緯がありまして、わが猩々丸もそれぞれ、旧長浜町の町外の人が雇われていたとも聞いています。定かではありませんが、そのようなことを聞いています。ですから、町内の大人でも囃子を知っている人は限られていたこと。今のような五線譜がなく、人が演奏を聴いたり、指の動きを真似したりして、正に見習いながら覚えて伝承していたわけです。

今日、囃子の伝承を担っているのは、小学生、中学生、高校生などの子どもたち。学校の音楽の授業でも習いますので、保存会の曲は安泰です。各山組の独自の曲も、若衆と子どもたちが一年間を通して地道に練習を続けています。

話は戻り今日は理事会。今年の締めであり、来年に向けてのスタートです。囃子については、門戸は広く開かれています。小学生の子どもさんで囃子をして見たい方、わが猩々丸や保存会にご相談ください。長浜を代表するお祭りとして、より盛り上がるように工夫していきたいと思います。

感謝
船浅 藤居昌幹

欧米と日本

テーマ:農林水産業
諸説がありますが、1492年にアメリカ大陸がコロンブスによって発見され、ヨーロッパからアメリカ大陸への移民・虐殺・統治が始まることとなり、それから280年の歳月を経て、1776年にアメリカが建国された。2週間ほど前だったと思うがネットの記事で、アメリカ大陸の森林面積は当時の2%しか残っていないそうだ。そういえば、アメリカ大陸の大部分は砂漠か枯れた土地である。

一方日本列島に同じ事を当ててみるが、日本列島の80%は森林であり2000年前に比べれば森林面積は減少していましょうが、アメリカ大陸の減少率とは比較にならない。この違いは何か?

森林を伐採した後に、手入れをして来たかいないかの違いである。

中国が日本の地下水資源を確保しようと躍起になっていることは以前にも触れましたが、日本人のように節度を持って使い、将来を考えないような民族に大事な地下水資源を貪られたら、子孫に残す禍根は計り知れない。

アメリカでは準砂漠地帯において深く井戸を掘り、地下水を大量に汲み上げて、農耕をおこなっている。その結果、地下水の枯渇が深刻な状況になりつつあるそうだ。原油がなくなっても代替資源があるが、水に替わるものはない。

縄文・弥生時代から農耕民族として生きてきた日本民族は、森林や水をとても大切にしてきた。それに比べて、アメリカ人などの狩猟民族は、農耕民族とは観点も発想も全く異なり、獲物がいるところを探し、他の民族のものを搾取しながら、生き延びてきた民族である。

日本でも食生活などがやや欧米化した今日、少し変化が起きている。加えて、産業構造が農林水産業を疎かにしており、軌道修正が必要な時期に入っています。私たちは、森林資源の現状に目を向け、水資源を大切に使うことを今一度意識づけする必要があると思います。このままではいいとは思えません。一人ひとりの意識の中で、森林への関心を高め、水がどれほど重要な資源かをより深く見つめて行くように努めることが求められているでしょう。

美味しいご飯も、美味しいお酒も、美味しい野菜や果物も、その他のいろいろな食べ物も。
すべてがいい水のお陰でつくられていることを喜び、子どもや孫たちの時代にも、同じ状態が続いて行くように、考えて行動したいと思います。

感謝
船浅 藤居昌幹



新教育長を支えます

テーマ:いい国づくり
伊藤宏太郎先生が教育長に再登板とのこと、心から歓迎申し上げたい。
そもそも任期途中で退任されたときは、誠に残念でありました。その後の歴代教育長さんもしっかりと教育に取り組んで来ていただいており、不満があるわけではありませんが、4月末に突然の前教育長辞任のニュースが走りましたので、長浜小学校のPTAの全責任をあずかる身としては驚きをいいましょうか、何故?という疑問でした。それ故に後任の人事を心配していましたところ、先ほどの滋賀夕刊の記事を見て安堵しているというところです。

ほぼ毎朝、長浜小学校の児童昇降口で、子どもたちを迎えるべく挨拶に立っておりますが、子どもたちの元気に元気をもらっているということはこの前も書いた通りです。しかし、何も問題がないかと申しますと、よく感性を働かせないと気づかないレベルで、学校には潜んだ問題が浸透していると思います。幼稚園、小学校、中学校と進むにつれて潜在している問題が、徐々に顕在化していくと言えば、わかる方はわかっていただけると思います。

本年度、長浜小学校PTAでは「二宮尊徳」の石像の再建を行い、そのことを通して、いのちの教育すなわち道徳教育を見直しを進めて参ります。

学力、知力、体力をつけることはもちろん大事です。加えて、それらの力を活かすのは道徳心であることを重視しなければなりません。心を育てる道徳教育、魂を育てる歴史教育。この2本の教育の柱を無くして、有為な人材を育てることは不可能です。このことに邁進してできる教育環境を醸成していかなければと思っているところです。

小学校3年生の息子の道徳の教材に目を通したら、近江聖人の中江藤樹先生を学んでいるようです。大事なことです。教材がよくなっていることに加え、どのように学ぶかが次のポイントです。

更に遅れているのは、歴史教育。日本の成り立ちから始まる日本の歴史を、自国の伝統と文化に誇りを持てる内容で歴史教育を行わなければ、日本民族として自信と誇りを持った日本人に育つことはできません。今日の政治と外交がお粗末なのはここに由来します。特に、神話としてほとんど教えられない、神武天皇の建国の理念はしっかりと学ぶことが必要でしょうし、義務教育の間に一度は伊勢神宮に参拝することは日本民族として必要なことなのです。教育の現場は、そのようなことを真摯に見つめて、子どもたちが自信を誇りを持った青年に育ち、大人になっていくことに努めなければならないのではないでしょうか。

今日は、横浜市立荏田南中学校の生徒さんが長浜中心市街の黒壁周辺の各お店を中心に、丁稚体験と称して就労体験をされました。私ども船浅にも、大工の体験をと二人の生徒さんが来られ、朝日町内の工事現場で汗をかいてもらいました。二人ともしっかりとした実に中学生らしい生徒さんで、釘打ち、のこぎりによる材料の切断など体験していただきました。二人の生徒さんには心から感謝します。横浜市の教育方針がどのような内容かよく知りませんが、修学旅行でこのような体験ができる機会をつくるということは素晴らしいと思います。このことはこちらも勉強になりましたし、何より弊社の工事現場が生徒さんの教育のお役に立てたことが嬉しく、先祖も喜んでいてくれると思います。

伊藤新教育長をしっかりと支えて、長浜市の教育のカイゼンに一歩一歩進んで行きたいと思うところです。来週からもう6月、一学期も中盤を迎えました。もう暫くすると、長浜小学校の新ホームページも開設できます。学区内地域の方々とも情報交換を行い、長浜市街地がよりよい社会環境になるように頑張りたいと思うところです。

感謝
船浅 藤居昌幹

おかげさま

テーマ:いい国づくり
自民党と民主党の党首討論を聞いていて、その内容のお粗末さに愕然としているのは私だけだろうか。
国家の政治を司る方々は、国民の生命と財産をどうしようよいうのか?伺いたい。

海を隔てた隣国「北朝鮮」の国民は、飢餓の危機に瀕しているそうだ。
ミサイル開発と核実験に明け暮れて、国民の生活どころではないらしい。

軍拡が国民の生命と財産を守ることならまだしも、北朝鮮は金国家主席が独裁国家体制を維持することが軍拡の目的というのだから、なんたることか。

しかし、この国のことを笑っては居られない。なにしろ日本は、100人を超える同胞を他国に拉致されているにも関わらず、救出奪還に向けて努力がなされているとは思えないからだ。

天皇を中心とした国家「日本」が安定しているのは、国家元首にあたる「天皇」のご聖徳のお陰以外の何ものでもない。

この秋に国勢選挙が行われるが、わが国「日本」の本当にあるべき姿を考えずして投票することは、災禍を生んでも国益に適わないことは明白となるでありましょう。

特別な国「日本」。いい国にして行きたいものであります。

感謝
船浅 藤居昌幹

断熱工事

テーマ:伝統文化
25日から始めた上棟作業。2階屋根は瓦下地の防水工事までが終わりました。

屋根

屋根瓦の下は、ご覧の通り断熱材を敷きこんでいます。

屋根断熱
断熱材が2層になっており、下の断熱材は厚みが30mm、垂木の間の断熱材が40mm、
合わせて70mmの断熱材で、屋根裏の温度を外気の影響を最小限にします。

屋根下地
垂木の高さが60mmなので、間に入っている40mmの断熱材の上から20mmの段差が見えると思います。

屋根断熱2
垂木の上からご覧の通り野地板を張っていきますと、断熱材と野地板の間に20mmの空気が通る道ができます。

屋根壁取り合い
1階の屋根部分は、壁の断熱材を貼る準備をしないと、屋根工事を進めることができません。
このように、基礎、壁、屋根を完全な外断熱で施工するには、手間がかかります。この手間をかけた分が、後々の家の高い断熱性能につながり、優れた室内温熱環境を実現することができます。

明日以降は壁の断熱材の施工をしながら、1階屋根の工事を進めることになります。
明後日、この現場には丁稚体験で中学生がお手伝いに入る予定になっています。

この家は、大工職人が手で刻み組み立てる伝統的な工法と、すぐれた温熱環境を実現するソーラーサーキット工法を掛け合わせた、いわばハイブリッドの住宅です。

今週末以降の土日には、ご希望の方にこの現場をご案内して、国産材による木組みの美しさと外断熱・二重通気の仕組みを見ていただくことが出来ます。

6月4日に施行を控えた国土交通省が推進する「長期優良住宅」の認定基準に適応していますので、
1)資産価値の確保。
2)住宅ローン減税の優遇・・・最大600万円の所得税控除。
3)住宅ローン金利の優遇措置
4)各種保険の優遇措置
5)維持管理費の負担の軽減
などのメリットに加えて、21世紀の環境問題も考えた「住み心地のいい家」が誕生します。

いつまでも続く住み心地。それが実現可能なのは、仕上がると隠れてしまう、構造・断熱・通気の高品質で丁寧な施工に裏づけされることをご理解いただければと思います。

昔は、この断熱材を分厚い土蔵により実現していました。曳山の山蔵などがそうです。
今でも土蔵造りでつくれば最高かもしれませんが、工費と工期が現代の一般住宅の建築にはかみ合いません。
もちろん、時間を掛けて、土蔵造りを実現したい方は、それもありかも知れません。

私は伝統民家の知恵を活かした家づくりが、次世代に求められる家づくりではないかと考えています。大工職人が中心となってつくる家づくり、あらためて見つめてみていただければと思います。

健康的な暮らしができる家づくりをさせていただくことを通して、次世代を担う大工職人を育成させていただくことがわが社の使命と受け止めています。

感謝
船浅 藤居昌幹




参考資料


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