符丁

テーマ:よしなし事
 符丁・・・いわゆる業界内専門用語というやつですね。
もともとは仕入れの値段や作業用語などを客に知られたくないために、独特の言葉が使われた名残だとか・・・。
 某業界でも、たとえば言葉をさかさまにしたり、数字をアルファベットにしたり、というのがありました。
 
 「今度しーめ、いこうよ」
 「明日までゲーセン貸してよ」

 シーメというのは、メシのことで、さかさまにするだけではなく間に「ー」をいれて延ばします。
 ゲーセンというのは、ゲーつまりGのドイツ語読み(?)で、数字の5のことなんだそうですね。
 ですからゲーセン貸して、というのは「5千円貸して」ということ・・・。
1がCで、2がD,3がE・・・ということになります。
 まあ、実際に使われていたのはGくらいまででしょうか。
これは、音楽業界・・・とくにジャズなどのミュージシャンの間で使われていた言葉で、それが芸能界に浸透して一般に使われるようになったとか・・・。
 ギターという言葉のアクセントは、以前は「ギ」に置いていたのですが、いまは「タ」に置くようになっていますが、これもそういったミュージシャン用語から始まったようです。

 よく、こういった業界用語を、一般の社会生活でも使う人がいますが、本人はカッコつけているようでも、まわりから見るとカッコ悪いというか、ものすごくダサくみえてしまうものですね。
 テレビなどで、そういった業界を舞台にしたドラマなどが放送されることがありますが、こういう言葉がセリフとしてわざと使われたりします。
 実際には、こういった言葉はほとんど使われていません。
使っているのは、そういう業界に入りたての人とか、仕事の関係で多少付き合いのあるというような人くらいです。

 こういった某業界だけでなく、いろんな業界にそれぞれいろんな用語があります。
 でも、それらはやはりその業界だけで使うべきというか、今の時代あまり使わないほうが無難ですね。
 別の業界の人から見ると、やはりカッコ悪いし、あまりいい気もちはしないものです。

 そうそう、お寿司屋さんに行くと、ガリとかアガリとかの専門用語を駆使して、ウンチクを語るかたがいらっしゃいますね。
 あれももともとは寿司職人さんの符丁だったとか・・・。
われわれ素人が通ぶって使うのは、職人さんからみるとやっぱりダサいというか、みっともないことなんでしょうね。

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