変わらないことの価値

テーマ:よしなし事
 個人的なことですが、30年近く湖北を離れておりました。
Uターンして、こちらに帰ってきたわけですが、確かに町は大きく変わりました。
 高速道路も、楽市も、北陸線のアンダーも、長浜城も、長浜ドームも、それが建設された時を知りません。

 帰ってきたとき、商店街はとてもきれいになっていました。
それはそれで素晴らしいことでした。
 そんななかに、昔と変わらないものがあって、さらに感動したものがあります。
 そのひとつが「暫」です。
 
 こちらに帰ってきてすぐのころ、いただき物の「暫」に出会いました。

 「昔のままだー!」
 
 というわけで、ついに自分でも「暫」を買いに行ってしまいました。

 これと同じようなことをしてしまったのが、「がらたて」と「でっち羊羹」です。
 「がらたて」は、友人との会話の中で出てきて、そのときは一瞬それが何であるかも忘れていたくらい。

 「がらたて? あれっ、なんやったっけ?」
 
 というような感じで、つぎつぎと「昔」の記憶をたどっていきました。
 そして、それらがみんな、昔と変わらない姿、味で続いていることに感動したのです。
 もし、「暫」や「がらたて」「でっち羊羹」などが、オシャレなパッケージに入っていたり、現代風の味に変わっていたりしたら、たぶんこんな感動はなかったでしょう。 

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