喫茶店DJ

テーマ:よしなし事
 8月から、雑誌「小説すばる」で、むかしラジオの深夜放送で独特の世界を作ったアナウンサー、故・林美雄(よしお)さんの特集記事が連載されています。
 60年代の後半から始まったラジオの深夜放送ブームは80年代前半まで続いたのですが、それが30年以上過ぎた今また掘り起されているというのも、なにか不思議な気もします。

 この12月号に、喫茶店DJという言葉が登場しています。
 DJというと、今ではクラブ(平板読み)などで、いわゆる踊れる曲というかオシャレな曲をメドレーにしてかけたりする人をいいますが、60年代から70年代にかけては、喫茶店で同じDJと呼ばれる人が活躍していました。
 クラブDJと決定的に違うのは、曲の間にトークがあることでしょうか。
 ちょうどラジオのようなDJが喫茶店でも行われていたのです。
 渋谷とか新宿などの有名喫茶店のDJのなかには、ラジオでも活躍する人がいて、なかなかの人気でした。
 
 また、その喫茶店で人気を得てラジオ番組にスカウトされたり、ラジオのADのアルバイトに入って、番組作りをするようになった人もたくさんいます。
 そこに大学の放送研究会やアナウンス研究会なども入って、実際にアナウンサーとして入社する人もいました。
 大放送局の意外な人がその喫茶店出身だったりするのです。
そんな時代も、やはり70年代の真ん中あたりまでで終わったような気がします。

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