家族の重さ

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 親しくお付き合いをしていた三ツ橋武雄さんの御母堂様・土田幸一さんの御令室様と続けて他界されました。家族を失う悲しさは身を切られるような辛さであります。そして本日、お通夜で「みなさん家族を大切にして下さい」と喪主の土田幸一さんが挨拶を結ばれました。現実に最愛の奥さんを失われた方の言葉だけに、すごく重みを感じ心に残りました。

 実は私も家族がいる有難さを実感した時がありました。もう5年以上前のことですが、母親の容態が急変して救急車で日赤病院に搬送した事がありました。当時、父親はまだ存命中でありましたが、ほぼ意識も無く半年近く入院をしている最中でした。

 母親の主治医の先生から「心電図の波形が、死ぬ前に見られる人の形になっている。」と言われ、「もうだめか!」と観念しました。ちょうどその日は8月5日・花火大会の日です。遠く離れた病院まで花火の音が響いてきます。「こんな日でも、賑やかに花火大会があるのだな」と当たり前のことを恨めしく思ったものです。

 妻と付き添いを交替して一人トボトボと家路に付くころ、花火大会は終っており、近くのコンビニで騒いでいる若者のグループが輝いて見えました。そんな中「間もなく両親がともに死ぬ!」と思っていましたので、「もし、結婚していなかったら・家内や子供たちがいなかったら、この寂しさに耐えられないだろう。よかった!」と家族の大切さと重さを実感いたしました。

 その年の11月に父親は他界してしまいましたが、奇跡的に母は一命をとりとめ、現在91歳で存命中です。長期の入院で体はメッキリ弱ってしまいましたが、週2回のディーサービスに通い人生最後になるであろう日々を送っています。

 私ども家族は、この母親の姿を見守る事しかできません。

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