士魂商才

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 実社会で使用する事は稀になりましたが「士魂商才」という四文字熟語があります。これは、私の母校滋賀大学の前身であります「彦根高商」の建学の精神と言われております。文字の示しますとおり「武士の精神と商人の才能を兼ね備えていること」を意味して おりまして、実業家のモラルや経営哲学の真髄を表す言葉でもあります。もともとの言葉は「和魂洋才」という四字熟語があり、これを経済人の精神に置き換えたものであるそうです。

「三方よし」時々耳にする言葉です。これは近江商人が掲げた経営理念です。「売り手よし・買い手よし・世間よし」この三方に目を配って商いを行なう事を示しています。特に最後に「世間よし」と表して商人の真心的なものを大切にした所に前述の「士魂商才」に通じるものを感じます。

 昨今は大手企業の不祥事が何度も話題となり、「誠に申し訳ありませんでした。」と経営陣のトップがカメラの前で頭を下げている光景も日常茶飯事となってしまいました。そして、100年に一度の大不況の吹きすさぶ中、各企業は自己防衛に走り、大規模な人員削減の話題が連日報道されています。「士魂」「世間よし」は死語となってしまったのでしょうか。

 先月このブログで投稿しました「滋賀大学学長との対談」の中で、成瀬学長がこんな事を語っておられました。

「滋賀大学は大銀行に数多くの人材を送り出してきた。しかし、バブル経済の崩壊が始まったころから、次のような事を反省するようになった。大学では経済の仕組みや成り立ちなどの知識を教えてきたが、社会モラルの遵守などについては全く触れなかった、この部分にもっと時間を裂くべきであったかも知れない。」

 私個人としては、この部分は大学で学ぶことではなく、「物心ついた時から親のしつけや社会・友人・学校などの中から自然と身につける物でなければならない。」と考えます。

 「我社よし」「自分よし」だけで物事が進む事に「これでよいのだろうか?」との疑問を感じる者の一人です。

自分だけでも「士魂商才」の崇高な精神を内に秘めようと思っております。

コメント

  1. 2009/02/13 18:32
    我社よしや自分よしは悪いことだと思いません。ただ、我社や自分とよしの間に「だけ」とか「さえ」などのことばが入ればだめなんでしょうね。我社(売り手)よしは買い手よしにつながるものであることは必要条件だと思います。

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