親愛語
テーマ:よしなし事
2013/04/16 13:14
滋賀県の湖北、とくに長浜以北で、県外から転入されたかたが苦労することのひとつに、独特の言葉があります。
湖北弁とか長浜弁と呼ばれ、これがなかなか難しいようですね。
その代表が、「やんす」「きゃんす」「さんす」といった言葉です。
他の地方で「やんす」といえば「~でやんす」という、アニメなどで出てくる言葉や、大昔の「花魁(おいらん)言葉」がおなじみですが、湖北ではまったく意味が違います。
この「やんす」「きゃんす」などは、「親愛語」というような名称で分類され、「尊敬語」「謙譲語」などと同じ種類になります。
親愛語というのは、「ごく親しい人のことを別の親しい誰かに言う場合」に使うわけです。
ですから、3人称ですね。
いくら親しくても、その人に向かって使うことはありません。
たとえば、「いる」という言葉ですが、漢字では「居る」つまり、そこにいるということですね。
「〇〇さんがいます」これが敬語になると「〇〇さんがいらっしゃいます」。
さらに「〇〇さんがおられます」になり、この長浜を中心とした湖北では「〇〇さんがやーります」となります。
そして、これを親愛語で表現すると、「〇〇ちゃんがやんす」
あくまで3人称です。
つまり、だれかに「ごく親しい〇〇ちゃんがいる」ことを伝えるための言葉です。
本人に向かって、たとえば「あした家にやんすか?」といった使い方はしません。
これは2人称ですから、本人に対しては「あした家にいる?」でよいのです。
敬語の場合は、本人に対しても「あした家にやーりますか」と聞きます。
これと同じで、「来る」は「きゃんす」(3人称)、「する」は「さんす」(3人称)
敬語ですと、「来る」は「いらっしゃる」(来られる)湖北弁では「きゃーる」これは2人称でも使います。
「する」は「なさる」湖北弁では「しゃーる」「さーる」となるわけです。
どうでしょうか?
ベテランの長浜人、湖北人のみなさま、こんな説明で・・・。
湖北弁とか長浜弁と呼ばれ、これがなかなか難しいようですね。
その代表が、「やんす」「きゃんす」「さんす」といった言葉です。
他の地方で「やんす」といえば「~でやんす」という、アニメなどで出てくる言葉や、大昔の「花魁(おいらん)言葉」がおなじみですが、湖北ではまったく意味が違います。
この「やんす」「きゃんす」などは、「親愛語」というような名称で分類され、「尊敬語」「謙譲語」などと同じ種類になります。
親愛語というのは、「ごく親しい人のことを別の親しい誰かに言う場合」に使うわけです。
ですから、3人称ですね。
いくら親しくても、その人に向かって使うことはありません。
たとえば、「いる」という言葉ですが、漢字では「居る」つまり、そこにいるということですね。
「〇〇さんがいます」これが敬語になると「〇〇さんがいらっしゃいます」。
さらに「〇〇さんがおられます」になり、この長浜を中心とした湖北では「〇〇さんがやーります」となります。
そして、これを親愛語で表現すると、「〇〇ちゃんがやんす」
あくまで3人称です。
つまり、だれかに「ごく親しい〇〇ちゃんがいる」ことを伝えるための言葉です。
本人に向かって、たとえば「あした家にやんすか?」といった使い方はしません。
これは2人称ですから、本人に対しては「あした家にいる?」でよいのです。
敬語の場合は、本人に対しても「あした家にやーりますか」と聞きます。
これと同じで、「来る」は「きゃんす」(3人称)、「する」は「さんす」(3人称)
敬語ですと、「来る」は「いらっしゃる」(来られる)湖北弁では「きゃーる」これは2人称でも使います。
「する」は「なさる」湖北弁では「しゃーる」「さーる」となるわけです。
どうでしょうか?
ベテランの長浜人、湖北人のみなさま、こんな説明で・・・。
敬語
テーマ:よしなし事
2013/04/16 08:52
とくに前の仕事の時、いちばん苦労させられたのが「敬語」ですね。
叱られ叱られ、勉強させられ、やっとのことで覚えた敬語も、ところ変わればなんとやら、全然役に立たなかったり。
関西に帰ってくると、それがもっと複雑で、そういった「普通の敬語」を使うと、かえって怪しまれることさえありました。
「いらっしゃいます」は普通の敬語ですが、長浜ではあまり使いません。
よく使われるのが「やーります」ですね。
それと同時に、本来は誤用であるはずの「おられます」、これが普通に敬語として使われています。
「おる」は、自分が「おります」というふうにへりくだって言う「謙譲語」で、それに「られ」をつけても、「尊敬語」にはならなかったはず。
それが、いまや「おられます」は、地方局のアナウンサーまで使う、普通の言葉になってしまいました。
そういった言葉の違いに慣れるのに、何年かかったことやら・・・。
いまだに知らない人の前に出ると、昔の「敬語」や、普通の言葉でも関東に近くなってしまいます。
いわゆる長浜弁、湖北弁の「やんす」「きゃんす」ですが、じつはこの敬語の仕組みとよく似ています。
それについては、また次回。
叱られ叱られ、勉強させられ、やっとのことで覚えた敬語も、ところ変わればなんとやら、全然役に立たなかったり。
関西に帰ってくると、それがもっと複雑で、そういった「普通の敬語」を使うと、かえって怪しまれることさえありました。
「いらっしゃいます」は普通の敬語ですが、長浜ではあまり使いません。
よく使われるのが「やーります」ですね。
それと同時に、本来は誤用であるはずの「おられます」、これが普通に敬語として使われています。
「おる」は、自分が「おります」というふうにへりくだって言う「謙譲語」で、それに「られ」をつけても、「尊敬語」にはならなかったはず。
それが、いまや「おられます」は、地方局のアナウンサーまで使う、普通の言葉になってしまいました。
そういった言葉の違いに慣れるのに、何年かかったことやら・・・。
いまだに知らない人の前に出ると、昔の「敬語」や、普通の言葉でも関東に近くなってしまいます。
いわゆる長浜弁、湖北弁の「やんす」「きゃんす」ですが、じつはこの敬語の仕組みとよく似ています。
それについては、また次回。