ええ肉
これは肩よりのお腹のところでブリスケといわれる部分です。
先日卸のメーカーさんから仕入れたところこのような感じだったので返品しました。
なにが良くなかったというと、お肉の色合いなんですが
白みをおびてるのが見てわかると思います。
一般的にサシと言われる脂肪交雑の白さではなく、
筋肉が全体的にぼや~っと白くなっています。
これはシコリといわれる筋肉の炎症のことで
筋肉組織が固くなったり脂肪組織に変わったりした肉の異常です。
原因ははっきりとわかってはいなくて
肥育中の転倒や打ち身が原因のひとつと考えられてますが
もうひとつ考えられる原因としては、ビタミンコントロールです。
日本の肥育牛の育て方のひとつとして当たり前のこととして根付いているもので、
肥育期間中にビタミンAをコントロール(制限)することによって
脂肪交雑(サシ)が上昇するということがわかっています。
ですので農家の方は高く買ってもらうために、サシが少しでも多く入った牛を
育てるためにビタミンAを欠如させるように育てあげるのです。
A5とかA4とかお肉の格付けで皆さんも聞いたことがあると思いますが、
あれは歩留りと脂肪交雑によって決められたモノサシでして
味とかではなくて、どれだけロスがなくサシがいっぱい入った牛かということを見て
格付けされているものなのです
ビタミンコントロールをすることによって、サシがたくさん入りますが
目の瞳孔が開き、失明する場合もあります、
骨がもろくなってきて700kg、800kgの自分の体を支えられず
足が腫れてしまって立てない場合もあります。
そしてシコリといわれる上の写真のような異常が起きてしまうこともあります。
少し怖い書き方をしましたが、大抵は上手にコントロールされ
異常のないなかでサシが多く入るように調整して育てられています。
日本の和牛は海外の品種に比べもともと血統的にもサシが入りやすい品種なのですが
さらに肥育方法もどんどんと進んで?いって、意図的にサシを入れるように
なってきたのが現状なんです。
昔ほど牛肉をたくさん食べれなくなったという方もおられると思いますが、
ご自身の体の変化もありますが、こういったサシのつくられ方にも原因があると思うのです。
このサシがビッシリと入った牛肉、
「美味しそ~」と思う人と、「うっ、くどそ~」と思う人とわかれると思いますが、
その前にこれはどこの部位のお肉でしょうか?
実はこれ「スネ肉」なんです。
これは最初の写真の牛とはまた別の牛で、近江牛のA5に格付けされたものです。
うちのハンバーグには味の濃い部分としてスネ肉を使用しているのですが
先日仕入れたこれは脂が多すぎて味がぼやけてしまうためにハンバーグには適しておらず、なくなく自家消費いたしました(笑)
しかし、こちらの方が市場評価も高値で扱われ、たいがいのお肉屋さん焼肉屋さんなら
「近江牛のA5入荷~!」と声たからかにうたわれているのだと思います。
こわい例えになるかもしれませんが、これを人間に置き換えて考えてみてください。
目が見えなくなって骨がもろくなるほど食事がかたよったものを食べて
スネにまで脂肪がびっしりと入るほど大きくなった体。
私、肉屋をやめて動物愛護団体に入ったわけではありませんよ!(笑)
そうではなくて、自分の口に入れ自分の血となり肉となる食べ物が
どのような環境や餌でつくられているかをもっと重要視すべきだと思い、
そして、無理なくまっとうにつくられたものの方が、身体にすんなりと入り
なにより美味しいと思ったからです。
市場での偏ったモノサシのために生産者も高く売るために育てあげ、
販売者も高く仕入れたものを高く売るためにそこに価値があるようにうたい、、、
長年のこのサイクルが「ええ肉はちょっと、、、胸焼けするし~」
「オージーとかの方が赤身であっさりしてええわ」と、距離が離れてきたのです。
そこにTPPがきてあわてていてもあきませんよね。
そういったサシ信仰離れが増えてきて赤身肉が見直される流れもでてきました。
しかし「ただ赤いお肉」があっさりとして美味しいというのも考えもので
スーパーで売られている輸入牛などは私は食べれません。
海外で育てられている品種はもともと和牛よりもサシが入りにくい品種ということで
その環境や餌のことなどを考えるとやはり受け入れがたいものです。→血となり肉となる
また海外から輸入されるお肉はほとんどが部位ごとにわけられ真空パックにされてから冷凍もしくは冷蔵で運ばれてきたもの。赤身肉は特にですが真空パックにすると筋繊維がこわれ旨みが外にでてしまいます。そしてお肉に残った血が独特の獣臭のようなくさみをつくります。「ただ赤いだけ」のお肉では赤身本来の旨みやジューシー感がまったくありません。
これは先日、とあるお肉屋さんが開かれたレストランでの会の写真。
切った断面も撮ればよかったのですが、見事に真っ赤。
サシの入った柔らかいお肉がお好きな方には「こんなの固い!やすもんや」と言われるかもしれませんが、噛みごたえのある弾力、そして噛めば噛むほど旨みがじゅわじゅわっとあふれだすまさに赤身肉。くどさなどまったくなく2、300gぺろっといけそうなほどでした。
このお肉は輸入牛などではなく、北海道の大自然のなかで完全に放牧で育った牛。
狭い牛舎の中で無理な肥育で育てられた今の和牛とは完全に真逆、
ストレスフリーなジビエに近い牛さん、名前もジビーフと名付けられていました。
この身体にすんなりと入り、じゅわじゅわっとあふれ出る旨みに本当に感動しました。
私が理想論のように書いている内容なんて本当にうわっつらのことで
このお肉屋さんはそれ以上のことを実際に取り組んでおられいつも勉強させてもらいます。
どれだけサシが入ったものかという格付けにとらわれない、
だれがどんな環境でどんなものをたべさせてどう育てたか。
そこを芯にして農家の方といっしょになって取り組んでおられます。
「A5だから」「近江牛だから」「BMS12だから」ではなくて
「私が食べたいお肉だから」と言ってみなさんにおすすめできるようになりたいと、
そのための一歩をふみだしていこうと思いました。
いろいろとそのためにはするべきことがたくさんありますが、
器用ではない私はひとつづつ少しづつ進んでいきたいと思い、
今回、「滋賀食肉市場のセリの買参権」を取得しました。
今まで仕入業者に任せていた牛の仕入を直接私が市場に行き
肉を見てセリで購入するということです。
一頭の枝肉で4,500kgありますし、使用する部位とのバランスもありますので毎回一頭買いとまではまだまだいきませんが
A5やA4などの規格にとらわれない肉選びのためのまず第一歩です。
ただそれには、もちろんのこと今まで以上に肉を見る目が必要になってきますし
自分が考える「規格ではない部分」をもっと突き詰めなければなりません。
お肉になる牛さんの環境を知るために牧場にも足を運ばなければわかりません。
「A5の極上近江牛!」とうたうお肉屋があっていいと思いますし
そうではない売り方のお肉屋さんがあってもいいと思うんです。
だれをお客さんにするかということだと思うのですが、
私は最終的には自分だと最近思うようになってきました。
何歳くらいの年齢層でこんな趣味をもち、こんな食シーンの方に・・・
と考えていっても、どうもぼやけていってしまいますし、
最終自分が面白いと思えなければ、自分に嘘をついてしまうようでは
結局満足していただけるようなものは提供できないのではと思うのです。
それを共感してもらえる方がターゲットなのかなと。
長々と訳の分からないことをつらつらと書かせていただきましたが
また牛歩のスエヒロが一歩?、半歩進んだようだとあたたかく見守りください
HAMAJAZZ
今度の祝日の火曜日、9月23日のイベント
長浜のまちなか一体がJAZZで包まれます
「HAMAJAZZ 2014」⇒(ホームページ)
昨年も行われたイベントでご存知の方もおられるかもしれませんが
とても楽しいイベントですのでおすすめです
ざっくりといいますと長浜のまちなかで本格的なJAZZを聞き放題楽しみ放題です(笑)
このバッチがチケットがわりでしてこれを1000円で購入!
(販売場所は四居家です)
このバッチをつけていればいろいろなところで行われているライブ会場に入り放題!
(会場は曳山博物館、叶匠寿庵、安藤家、川崎やなどなど)
出演アーティストは、カシオペアのドラマー神保彰さんなど、どなたも本格派!
さらにまちなかでは、フリーマーケットや飲食ブースなどあり一日お楽しみいただけます!
さらに、さらに!!
このバッチをお持ちの方は今年中、いろいろなお店で特別サービスが!!
ほれで1000円!?
ほれで1000円!
HAMAJAZZりませんか?
んまい
日本人でよかった~
新米うんまいっ。
秋はいいですね~
ごちそうさまでした。ありがとうございます
週末気分
3連休終わったどーっ
秋らしい好天に恵まれて皆さんはよい連休だったことでしょう、そうでしょう。
ようやくの週末、ようやく明日はお休みだー
ぷはーっっと晩酌してしこたま寝てやるーーっ
って、おうちにこれしかなかったときの悲しさたるや。。。
カメノコ
おうちで肉焼き
カメノコというモモ肉の中でも赤身の濃い部分を
赤身の旨味がじゅわじゅわでうんま~
これだと200gは余裕でいけます
3連休もガソリン満タン頑張ろーっ