金の茶碗 ：
地中に埋まった文化財、いわゆる埋蔵文化財の保護が長浜市で行われております。
とは言いましても現在は所有者が個人であったり家が建っていたりしておりますので、やたらめったら堀りまくり遺跡調査をするわけにもまいりません。
予め、このあたりには古墳が・・・この地域には屋敷跡が・・・などと目途をつけて線引きがなされています。
その線引きされた地域で、土地の形状変更や基礎など埋蔵物に影響のある行為を行うときに、長浜市から試掘・本掘調査が入ります。
今回、販売用不動産として所有しました長浜市殿町の宅地。
名前の通り、ここは長浜城の外堀の中、つまり城の中だったそうであります。（正確には外掘りがのちにもう一回り大きくなったことでここは外内堀の中だそうです）
もちろんこの敷地は長浜市で線引きされた中に入りまして、試掘調査が必要な地域でございます。
そこで今回、長浜市文化財へ試掘依頼をいたしました。
販売をするにあたりましては、このような試掘調査が必要な地域である旨の、いわいる重要事項の説明を行わなければなりません。
重要な出土があれば本掘をしなけれなりませんので、事前に済ませます。
少しづつ、少しづつ、薄く、薄く掘り進めます。
秀吉ゆかりの建物跡、金の茶碗など出てきたら・・・なんて考えながら見守ります。
1.2ｍほどで土質が変わり、当時の地盤が出てきた模様です。
１ｍ×3ｍ、高さ1.2ｍの穴の中を隈なく見渡しますが何もございませんでした。
通路だったんでしょうか（笑）。
秀吉が歩いたであろう地表が現れ、こうして見ますと何なら歴史散歩をした気分。
我々のような建築を扱うものとしては、文化財に引っかかりますと、住宅なら本掘調査のため工事延期になったり、事業用でしたら事業主負担での本掘をしないといけなかったりとあまりいいイメージがございません。
しかし歴史遺産を守るというこのような方々お仕事の一部を垣間見ますと、その立場からはとても大切な事業です。
今回は残念ながら何も歴史資料となるものは発掘されませんでしたが、もしやあなたの土地の中から「金の茶碗」が・・・
ご確認はこちらから → 長浜市遺跡地図 ←
ここ長浜から出世する羽柴秀吉、金＝豊臣秀吉はまだまだ先のことだったのでしょうかね（笑）。。。
※本日はタイトルで釣られた方もいらっしゃたのではないでしょうか。不適切なこのタイトルをここ最後にてお詫び申し上げます（笑）。
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