LEDは蛍光灯を超えたか?

テーマ:電気・電子・光学
 さて、前回の続き。
世間はLED一色(まあ何色も出せますがw)の様相。
いよいよ家庭用のシーリングライトもLED化してきましたね。
我が家は蛍光灯式にしましたが。。。

 効率を表わすのはlm(ルーメン)/W(ワット)。
つまり1W当りどれだけの光束(光の量)を出せるか。

 白熱電球の場合は485lm/40W、810lm/60W。
40Wで見ると概ね12lm/W。
電球型LEDの場合、日本の名の通ったメーカー(単なる商社は除外)であれば昼白色で485lm/6W程度。
つまり80lm/W程度。
電球色は上にカバーを付けているので効率が下がって65lm/W程度。
白熱電球と比べて昼白色で6倍以上、電球色で5倍以上の高効率。

B003A9P0A8.03.jpg

 実はここに落とし穴があって、白熱電球の場合はほぼ360度に光るけれど、LEDの場合は下面に集中する。
良心的なメーカーは485lmを以って40W相当と言うけれど、実際には下面に集中するので40Wの白熱電球よりも明るい。

led_11.jpg

現在はなるべく電球に近い拡散光を作るのに四苦八苦。
酷いメーカーは逆に下面集中にして、その直下で40W相当の明るさが出れば40W相当と謳う。
だから300lm以下でも40W相当(笑)…でも周囲は暗いし安いけど効率も悪いのが大半。


B003A9P0A8.06.jpg

 でまあ、電球型蛍光灯はと言うと、実は65lm/W程度なんですね。
つまり電球色に限って言うならば、LEDと蛍光灯は効率では変わらない。
違いは価格(蛍光灯の方が安い)と寿命(蛍光灯の方が短い)。
蛍光灯は応答性が悪く直ぐに100%の明るさにならないのが欠点だけど、点灯時間が長いところでは然程気にならない。
発展途上国ではそれよりも電球からの切り替えが急務なので、価格の安い蛍光灯で推進してますね。

 ところがこれは電球型の話で、現在日本家屋で一般的に使われているシーリングライト(通常の環型蛍光灯)の場合はちょっと事情が違う。
従来管の効率は65lm/Wなんだけど、LED式でも同程度で70lm/Wを超えるのは稀。
LED式は調光や調色の機能を付加しているのが効率の低い理由…と言うのは私の勝手な推測。
つまりはようやく従来型蛍光灯に追い付いたので商品化された、と言うのが現在。

dddBFDE1.jpg

 ところがインバータ用に再設計されたスリム管の場合、規格統一はされていないけど各メーカー共押しなべて110lm/W程度の高効率を叩き出してる。
今から買うのに旧型蛍光管仕様は買わないだろうから、現時点ではまだLED照明は蛍光灯を超えられていないのが実情。
何れはLEDが追い越すだろうけど、多機能に価値を見出して現時点でLEDにするかは微妙な所ですね。

※上の絵は全て拾い物です。

最近の記事一覧

カレンダー

<<      2012/07      >>
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31 1 2 3 4

ブログランキング

総合ランキング
17位 / 1569人中 down
ジャンルランキング
14位 / 816人中 down
日記/一般

フリースペース

facebook-logo3.jpg
mixi_logo3.jpg

HTMLページへのリンク

プロフィール

CLAY

電気の全てがライフワーク!だが寄る年波か、マイコンの半田付けをする気力が無くなった。
ので、現在は若い頃できなかったアウトドアに傾倒中。
湖北の山々を愛犬チェリー(柴犬)とウロつく日々。

ホームページ

最近のコメント

参加コミュニティ一覧