浜ぎぬ餅
「浜ぎぬ餅」
先月アップしました「浜ちりめん」に次いで、当店で人気の高いお菓子、「浜ぎぬ餅」です。
柔らかい求肥のお餅に粉砂糖をまぶしてある、シンプルなお菓子です。あっさりした味をお好みの方に好まれるようです。
「浜ぎぬ餅」の名は、昔から長浜で製造が盛んだった絹織物にちなんだもので、真っ白な絹の反物に見立ててあります。
でもこうして見ると、粉砂糖が、積もった粉雪のようにも見えるなと、ちょっと思いました。
子供の頃、まっさらな積もった雪に、長靴でずぼっずぼっと入っていくのが好きでした。雪を踏みしめるときゅっきゅっと音がしたりして。
大人になった今は、天気予報の雪マークを見ると、真っ先に雪かきの労働を思い起こして顔をしかめるのですが。
雪、今年はどうでしょうね。
豊熟
上生菓子「豊熟」
配達に出るとあちこちで、実をたわわに実らせた柿の木に出会います。秋ももう終わりですが、名残を惜しむように、その赤い色が秋空に滲みます。
この間テレビで、どなただったかタレントさんが、「子供の頃は柿って好きじゃあなかったけど、大人になって美味しいなあと思うようになった。」と言っておられました。私もその口で、子供の頃、食卓に柿があっても進んでは手を出さなかったものですが、今甘くておいしい柿に出会うと、「柿ってこんなに美味しかったんや。」と、改めて思うようになりました。
柿は、古くから日本人に愛されてきた果物のひとつでしょう。まだ流通の発達していない時代、比較的どこでも実の成る手ごろな果物として、広く食されてきたのではないでしょうか。
そういえば、「菓子」という字は「果実」の「果」という字が入っています。もともと「菓子」と言えば、果実のことを指したのだと聞いたことがあります。その果実に少しずつ手を加え(干し柿や蒸し栗のように)、人々のおやつになっていったのかもしれませんね。
鴨
昨日、裏を流れる米川に鴨(だと思うのですが)が泳いでいました。
つがいで仲良く…と思いきや、
たくさんいました。仲良く散歩ならぬ散泳でしょうか?
裏の川ではめったに見られないので、かわいらいくて思わず写真をとってしまいました。
この米川も昨今では美しくなり、蛍、鮎、子供の大好きなザリガニ、それからカワウソまで住んでいるとか? 豊かな自然を後世まで残せるといいですね。
山茶花
冬の花の代表格、山茶花。彩の少なくなった庭にピンクや白の花が咲くと、ほっと心が和みますね。
そこで今日のお菓子は「山茶花」
「さざんか」と聞いて思い出すのが、「さざんかさざんか咲いた道~」で始まる「たき火」の歌。
で、この歌を思い出した時に連想するのが焼き芋。
お茶に和菓子はもちろんですが、この季節、焼き芋もたまりませんね。
ところで、この間「お赤飯」のことをブログに書いた時、「お赤飯」のように「お」のつく言葉は「女房言葉」と言うんだよと、油甚さんからコメントをいただきました(ありがとうございました)。この「女房言葉」という言葉を、私この年になってはじめて知りました。
そういえば、女房が使う言葉だけあって、食べ物には「お」がよく付きますよね。
「お芋さん」「お豆さん」「おけそくさん」「おぶくさん」…。おやおや、「さん」もよく付きますね。なんだか食べ物に敬意を払っているようで、いいですね。関西だけでしょうか?
お菓子の木型 Ⅱ
お菓子の木型色々
このようなお菓子の木型が、昨日アップしたものも含め100種類ほどあるのですが、中でもおもしろいものを。
これは、1つの型に4つの彫り物がしてあります。左から、福寿草、梅、笹、花瓶に菊。
こちらは、壽の字二種と、一番左はつがいの鶴を表しているものと思います。
そしてこんなイラスト風のものも。
それぞれの木型には、こんな焼印が必ずおしてあります。
木型を彫った職人さんの印でしょうか。おそらくは昭和の初期の物。どんな方がこれを作られたのかと、味のある焼印に思いを馳せています。