読書の秋
夜がすこーし長くなってきました。読書の秋ですね。
本が好きでよく本屋さんや図書館に行くのですが、タイトルに和菓子関連の言葉があると、惹かれます。
そこで、このあいだ買ったのが「和菓子のアンソロジー」という本。
アンソロジーは、あまり好きではない作家さんのも含まれていることがあるのであまり買わないのですが、和菓子関連ということで思わず手に取りました。
おもしろかったです。全部。
(おもしろかった)というよりも、体や心が疲れている時に甘い物を食べると少し元気が出て癒される、あの感じに似ています。それも、いろんなお菓子を少しずつつまみ食いしたような…。
日常のちょっとしたミステリーや、警察もの、コワい話、未来の話、恋愛もの
…。それぞれが、和菓子にまつわるお話になっています。
作家さんは、「和菓子のアン」の坂木司さんをはじめ、北村薫、小川一水、日明恩、畠中恵、他総勢10人の短編集です。
どの話にも共通するのは、人間の温かさ。
本の裏表紙にはこうありました。『疲れたときに読みたくなる、宝箱のような一冊をどうぞ』と。
文庫本も出ていますよ。
読んだあとはきっと、和菓子が食べたくなること間違いなしです。
上生菓子「姫菊」
栗むし羊羹 はじめました。
当店の「栗むし羊羹」
栗の甘露煮を一個半のせました、ボリュームのある栗むし羊羹。
一個130円です。
気候も急に秋らしくなってきましたね。さっそく秋の味覚を満喫していただければうれしいです。
季節の変わり目を、私はいつも朝の台所で感じます。
朝一番の台所で、窓を開けたら『風涼しいなあ』とか、『床がひんやりしてきたなあ』とか、『水冷たァ!』とか。
逆に『水がぬるくなってきたなあ』とか、『お湯沸くの早うなってきたなあ』とか、いろいろ思うのです。
今朝は、『ああ、靴下ちゃんとはいとかな、風邪ひくなあ。』でした。今朝はなんだかもう、涼しいを通りこして寒かったですから。『ああ今年は秋が来るの早いなあ』という感じでした。
毎年今時分は、秋への期待が膨らむばかりです。夏への名残など全くありません。なぜならば、秋は美味しい物がいっぱい出回るからです。栗、柿、いちじく、さつま芋…。昔から女は「いもたこなんきん」が好きだと言ったらしいですね。私もごたくにもれず、です。でも、「いもくりなんきん」のほうがいいです。
さて、明日は彼岸の入りです。
20、21、22、23日と、また4日間限定でおはぎを販売いたします。栗むし羊羹と共に、こちらもよろしくおねがいします。
敬老の日
今日から三連休という方も多いのではないでしょうか。いいお天気が続きそうでうれしいですね。
さて、あさっては敬老の日です。お赤飯のご注文を承ったり、おはぎのご予約を頂いたりで、忙しくさせていただけて有難い次第です。
明日、明後日(14、15日)限定でおはぎを店頭販売いたします。ふだんは店頭に置いていないのですが、秋はおはぎの季節ゆえ、時々こうして売らせて頂きます。
萩の咲く季節=おはぎの季節なのです。
北海道は十勝の小豆をじっくりと炊き上げた粒あんのおはぎ。
一個 110円です。
お父さん、お母さん、おじいちゃん、おばあちゃんに、日頃の感謝と敬意を込めて、いえいえ単なる差し入れでもいいのです、あなたのお顔を見せに、おはぎを持って行かれませんか?
他にも、茶だんご
ういろう
等々、いろいろあります。どうぞお越し下さいませ。
上生菓子「桔梗」
上生菓子「桔梗」
和菓子の世界では、「桔梗」を「ききょう」とは読まず、「きちこう」と読ませることもあります。
桔梗と言えば秋の七草のひとつですが、皆様秋の七草言えますか?
「萩、桔梗、なんとかかんとか、おみなえし、……。最後はすずな、すずしろ? あ、これは春か…。」
というふうな感じだった私に、もう十数年前、お茶菓子を買いに来られていたお茶の先生が、
「あなた、それぐらい覚えておかないと!」
と言って教えて下さいました。今、その時ノートのはしっこに書きつけたものを引っ張り出してきました。
正しくは、
「萩 桔梗 葛 ふじばかま おみなえし 尾花 撫子」です。
「ふじばかま」も「おみなえし」もどんな花なのか、いまだにお目にかかったことがありません。
尾花がススキのことと知ったのも大の大人になってからです。
なんと無知なのかしらと、そのご年配の先生にはあきれられたことと思います。でも、今は現役をしりぞかれているであろう、あの先生がとても懐かしいです。
いつだったか、先生のおたくにお菓子を配達に行った時、
「ちょっとおあがりなさいよ。」
と、茶室に招き入れて頂き、お茶をいっぷく御馳走になって帰ったこともあります。とても美味しかったです。
今はどうしておられるのでしょう…。
秋の七草「桔梗」。きれいな紫色の花。大好きです。お菓子も、おいしいですよ。