上生菓子「山粧う」
上生菓子「山粧う」
各地の山の上では、きれいな雪化粧ならぬ秋化粧が見られるようになってきましたね。この上生菓子「山粧う」も、山の上を彩る紅葉を表しています。
明日から三連休。山の紅葉を見に出かけようという計画の方もおられるでしょうか。でも、お天気が少し心配ですね。
さて、明日から11月です。毎年この時期、カレンダーをめくる時に感じます。ぺんぺらぺんになった二枚の紙をさわりながら、なんだかこころもとないような、さびしいような…、そんな感覚を覚えるのは私だけでしょうか。
11月といえばこれといった華やかなイベントがありません。お盆やお正月みたいに一族があつまるような日もなければ、ひなまつりや入学式・卒業式といった晴れの日もありません。ましてや寒くなる一方の季節。だからか…。
それに引き替え12月はちょっとずるいなとも思うのですが、残り一枚の、それこそぺらんぺらんになったカレンダーから、なにかしらキラキラときらめきのようなものがにじみ出てくるのですよね。国民的一大イベントであるクリスマス効果もさながら、新しい年への期待感もあるのでしょうか。来年こそは!という。(なにが来年こそなのか知りませんが。) 逆に、年末の気忙しさから陰鬱に思う方も、少なくはないでしょうが。
しかし! 11月は意外に人の動きの多い月。三連休が二回もあるし、紅葉もきれいだし。そして文化の日を中心に、あちこちで文化的なイベントが盛だくさんです。当店でも、上生菓子の注文が、文化の日の周辺に集中しています。地味に見えて意外にちいさなワクワクが多い月かもしれません。
さて、明日から11月! みなさんはりきっていきましょう。
上生菓子「山の幸」
上生菓子「山の幸」
昨日の夕刊に、湖北でクマの出没が急増しているという記事がありました。
ブナ、コナラ、ミズナラのドングリ類が不作だとか。まさにクマにとっての「山の幸」ですね。それで、里に下りてきて、イガから転がり出たクリとか、あとカキなどを食べるのでしょうか。
そこで、この上生菓子を転がしておいてもクマは食べるかなあ、なんておかしなことを考えたり…。
でも、農家の方やクマが出没している地域の方々にとっては切実な問題。もっと山にドングリをはじめとするクマのえさになるものが、毎年たくさん実るようにするにはどうすればいいのか…。専門家の方々がとっくの昔に考え研究もされているのでしょうが、なかなか理想通りにうまくはいかないんでしょうか。難しいことはわかりませんが。
「山の幸」。人と動物が共生できるだけの適切な分量と、その為の環境がどうにかして整えられればいいなと思います。言うは易し、成すは難しですが。
ちなみに余談ですが、新聞記事に、ふなずしの飯が食い荒らされた跡があったと書いてありました。ふなずし食べたクマ、勇気あるなあ。というか、そこまで切羽詰まっていたのかな…。いや、それとも狙ったのか?
上生菓子「山路」
上生菓子「山路」
中は粒あん、外は煉りきりあんを使っています。
ここ湖北でも、山の方ではもう紅葉が始まっているでしょうか。
私は山歩きは苦手で、学生時代には行事で登山があると苦戦しておりました。下りでは足が笑うことを、中学の時始めて知りました。
苦手なのでめったに山へ出かけたりはしませんが、ずーっと前、子供がまだ小さい時に一緒に登った伊吹山や賤ヶ岳、そこからの見晴らしは忘れません。
進んで登山はしないものの、登りたいという気持ちはわかります。一度魅せられてしまうと、やめられないんでしょうね。山ガール、流行っていますね。体力があったら、私もなっていたかも…、いや、ものぐさゆえ、それはないか…。
秋は「山粧う」と言います。テレビなどの映像だけで満喫している今日この頃です。
電気屋さんの思い出
今日、ガスコンロの調子が悪く、「もう買い替え時かな。」と話していると、娘が「このコンロが来た日の事覚えてるわ。」と言う。「これがウワサのガラストップのやつか。」と思ったらしい。ピカピカしていてきれいだったと。今は私の手入れが悪く、年数もたっているためピカピカとはほど遠いが。
そういった点で私が思い出すのは、なんといってもテレビの来た日だ。同じ年代の人たちにも覚えがあるのではないだろか。
でも、うちにテレビが来た日よりももっと印象深いのが、テレビを選びに行った日のことだ。近所の「シラヒゲ電気店さん」。信金の本店と同じ並びにあって、私の実家にも嫁ぎ先である当店にも、とても近かった。
昭和40年代。父に連れられてシラヒゲ電気さんの中に入ってみると、中はまぶしい位に明るくて、真っ白にそれこそピカピカ光る電化製品がずらりと並んでいた。当時小学校に上がるか上がらないかくらいの私がいちばん釘付けになったのはやはりテレビだった。今まで見慣れていた白黒ではなく、カラーだったのだ。何台も並ぶテレビの中では、それぞれ違う番組が思い思いのの音声をあげて、私の目と耳は異次元の世界にとまどってしまっていたと思う。そんな中で今でも覚えているのは「天才バカボン」。はじめちゃんのくりくりしたお目々も、電気屋さんの中と同じくらいにキラキラしていた。
その後もシラヒゲ電気さんにはお世話になり、結婚する前にも一通りのものをそろえに行き『子供が生まれたらいそがしいなるし、洗濯機は自動洗濯機のほうが楽やで』とのおすすめ通りに、その自動洗濯機を買い求め、『へー、時代は変わって行くなあ。』と、当時実家にあった二層式のものと比べたものだった。
嫁ぎ先でも、暮れのとても忙しい折、配線のせいか機械が止まってしまい、あわてお電話させてもらった。すぐに来て下さり事なきをへ、再び機械が動いた時は心底ほっとしたものだった。
思えば街の〇〇屋さんとは、近所の子供をほんの小さい頃から見守っていてくれるような存在だったように思う。そして町を巣立ったあとも、「〇〇ちゃんどうしてやんす?」と気にかけて下さったりするありがたい存在。もちろん今も。
電気屋さんの他にも、薬屋さん、本屋さん、パン屋さん、おいしゃさん…。
今もがんばってられる様々なお店屋さんに、自分勝手でノスタルジックな想いを託してしまいそうだ。
私にとっての「シラヒゲ電気」さんは、誰かにとっては今存在するどこかのお店かもしれないのだなあ、と。
北郷里公民館の文化祭
明日12日(日)に、長浜の北郷里公民館で文化祭が行われます。
そこでいつも茶道部による野点が行われるのですが、毎年そのお茶菓子をご注文いただいております。
去年、どなたかのグログで「北郷里公民館の文化祭に行ってきました」というのを見ました。今年ももし行かれた方がありましたら、是非お茶をいっぷく召し上がっていって下さい。おいしいお菓子がついてきますよ。
ちなみに去年使っていただいたお菓子は、この間も紹介しましたこちら。
「秋錦」でした。
さて今年は…?。お楽しみに。
台風の影響がちょっと心配ですが…。