皆様ありがとうございました
今回をもちまして、コブログ最後の記事とさせていただきます。今まで読んで下さった皆様、そして店頭まで足を運んで下さった皆様、本当にありがとうございました。
四季折々の和菓子を、少しでも目で味わっていただけたなら、こんなに嬉しいことはありません。
今後も、丁寧に優しい和のお菓子を作っていきたいと思っています。引き続きご愛顧の程よろしくお願いいたします。
ブログの移転先につきましては、実はまだ決めておりません。
近いうちにホームページを作成しようと思っておりますので、早ければの夏か、いや秋か、はたまた来年か、いったいいつになるかわかりませんが、もし皆様の気が向いたらで結構です、「長浜藤本屋」とでも入れて検索をかけて下さったら、何か出てくるかもしれません。ホームページ作成をあきらめた場合、どこかで今と同じ『藤本屋の和菓子彩々』というタイトルでブログを書いているかもしれません。見つけたらこりずに読んでやって下さいませ。
ありがとうございました。
愛鳥週間
今日は、母の日であると共に、愛鳥週間でもあります。
鳥には残念ながらあまり興味がないのですが、最近、小川洋子さんの「ことり」という本を読みました。
全体的に起伏の少ないストーリーではありますが、終始、静かで美しい本でした。こんなに美しい本に出会うのは初めてです。
まず文章がきれいでした。「博士の愛した数式」もそうでしたが、流れるような文体とでも言いましょうか。とにかくキレイな文章としか表現できません。
そして、主人公(ことりのおじさん)の心がピュア。年齢と共に心の中にどす黒い物がたまっていくのが世の人の常…と実感している私は、自分を恥じ入る気持ちで読んでいました。
それから、タイトルでもあります「ことり」達が美しい。小説ですから、もちろん絵はついてないのですが、色とりどりの小鳥の姿が目に浮かんできます。
鳥好きな方がいらっしゃったら、是非読んでみて下さい。心が洗われます。
小鳥の和菓子をひとつアップします。季節はずれのウグイスですが。
長浜五月人形めぐり
今年も長浜五月人形めぐりが開催されます。
長浜まちづくり役場主催のこの催し物、三月のひな人形めぐりに比べると、展示されるお店の数が若干少ないのですが、「続けることが大事!」とまちやくの方が言っておられました。
当店では毎年同じものを展示しています。こちら。
ちょっと「キモカワイイ」でしょう。
これは、店主の生まれた日に、店主の母の里から送られた金太郎の置物。
長男が生まれた祝いにといただいたものらしいのですが、この金太郎さんの指がかわいそうなことになっていて、とても残念です。
ですがこのふくよかなアゴがなんともいえずかわいらしく、毎年飾っています。
ひな人形めぐりの時と同様、こんなマップも配られていますので、ゴールデンウィークの期間中、ぜひ長浜の街をめぐって、各店舗の五月人形を見つけて下さい。
和菓子本読み比べ
今日は和菓子の本の紹介をしたいと思います。
和菓子本といっても、和菓子のレシピ本やお取り寄せ本ではなく、小説です。
読んでいただければ、和菓子が食べたくなること間違いなしですよ(笑)
まず一冊目。
「日の出が走る」 著者・中島久枝
この本は、明治維新直後の東京、横浜を舞台に繰り広げられる、若き和菓子職人たちの奮闘を描いたもの。マンガチックな表紙とは裏腹に、しっかりとした文学作品です。
2冊目は「下町和菓子 栗丸堂」 著者・似鳥航一
舞台は東京の浅草。老舗和菓子屋の跡を継ぐことになった主人公と、彼をとりまく人々との間にひと波乱が…。日常のちょっとした謎を、和菓子を絡めて解き明かしていくとうソフトなミステリー本といったところでしょうか。雰囲気は、あのヒット作「ビブリア古書堂の事件簿」に似ているかも…。あくまでも雰囲気ですが。
そして3冊目は、「春寿堂の怪奇帳」 著者・真鍋卓
表紙の装丁からもわかるように、ファンタジーなお話です。
主人公は妖怪たちの姿が見えてしまうという悲しい習癖(?)のある若者。
その見えてしまうあやかし達と戦ったり、謎解きをしたり…。いろんな事件に巻き込まれるのですが、これもやはり和菓子からヒントを得て解決したりするのです。そのため和菓子に関するうんちくがたくさん出てきて、とても勉強になりました。それもそのはず、著者は、実家が和菓子屋であり、自身も大阪のとある和菓子屋で働いておられるとのこと。どこの和菓子屋でしょう…。行ってみたいです。
どれもこぞって面白かったのですが、一番のお薦めは一冊目の「日の出が走る」です。最後の方で、主人公の父の亡くなった際の謎が解き明かされるのですが、明治維新前後の歴史の背景とあいまって、俄然面白くなり、一気に読み切りました。そして一章一章のタイトルも面白いのです。例えば
「あてがあずれて大福もち」や
「恋のさやあて桜餅」それから
「氷菓子、カモメにたずねる空模様」等々。目次を見るだけでも和菓子が欲しくなってきますよ!
最後にこの本の中に書いてあった一言が胸にぐっときました。「菓子は人を支える」
これは、人生の節目節目に菓子が関わってくる、その人の一日を彩る菓子屋でありたい、人を幸せにする菓子を作りたい、と言った主人公の父の言葉です。この言葉を胸に止め、本を閉じました。
以上お薦め和菓子本3冊でした。是非ご一読を!
よければお貸ししますよ。
長浜ひょうたん展~慶雲館にて
今年の長浜盆梅展の会場では、盆梅の展示と同時に、ひょうたん展も開催されています。
二階のお茶席横でこんな風に。
色とりどりでツヤもあり、大きさも形もいろいろ。ユーモラスなのもあれば、お上品なものもあり、エヘンと胸をはったのや、ちんまりと鎮座しているのや…。
個性豊かなひょうたんたちを眺めに行ってみませんか。この週末は慶雲館へ、是非!