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薬とアルコール

テーマ:薬のこと
酒は百薬の長 と言いますが、飲み過ぎると毒になりますね。
ま、飲み過ぎると毒を吐く人もいらっしゃいますが・・・

当然、一般に売られている医薬品も、一度にたくさん飲んだり、必要以上に長期間飲み続けたりすると、体に悪影響を与えたりします。

添付文書をよく読んで、正しく服用していただきたいものです。

さて、某前大臣のおかげで、酒と薬の飲み合わせについては、いろんなメディアに取り上げられています。

風邪薬や鎮痛剤などは、口から飲み込んだあと主に小腸から血液中に入り、全身を巡ります。
そして、体温調節中枢に作用して熱を下げたり、神経伝達物質の放出を抑制したり、伝達を妨げたりして効果を発揮します。

アルコールは、水に比べると薬物がよく溶けますし、小腸での薬物の吸収を促進する場合が多いです。
また、血の巡りもよくなります。

つまり、血液中の薬物濃度が高くなって、中毒症状が出ることも考えられます。

さらに、アルコールは胃にダメージを与えることがありますが、薬の中にも胃に大きなダメージを与えるものがあります。
ちなみに こういった薬は、通常『食後』、つまり胃の中に食べ物がある時に服用することになっています。

以前 何かのテレビ番組で、風邪薬と酒を飲んで寝た人が、胃内出血で死に至った というのを見た覚えがあります。
昔の風邪薬には、消化性潰瘍を起こしやすいものがあり、胃に穴があいて出血し、酒を飲んでいたため血が止まりにくかったのでは と言われていました。

ま、何はさておき、薬は正しく使いましょう。

目に見えて

テーマ:薬のこと
放射線医学総合研究所で、世界で初めて 脳腫瘍の抗がん剤が血管を通って脳の中に運び込まれる様子を画像で示すことに成功しました。

国内ではまだ承認されていない脳腫瘍の抗がん剤に造影剤を結合した薬剤を作り、マウスの静脈に注射したところ、脳内に薬剤が運ばれている様子が、MRI(磁気共鳴画像)で観察することができたそうです。

脳には血液脳関門という構造があって、関門という名のとおり、薬物が簡単に脳まで行けないようになっています。

これまでは投与した抗がん剤が脳にどの程度運ばれるか、直接確かめることができないため、がんの縮小率などを指標に、薬の効果を判定していました。

しかし、この発明によって、薬の効果の判定が予測しやすくなり、患者の特性に応じて抗がん剤の投与量を調整することが可能になるかもしれません。

また、この薬では、がん細胞が死ぬときに出る活性酸素で性質が変化するため がん細胞がどれくらい死んだか、治療効果を判定することもできるということです。

たしかに画期的な発明ではありますが、『効果が目に見えてわかる薬』よりも,『目に見えて効果がある薬』のほうがいいような気がします。

新しいインフルエンザワクチン

テーマ:薬のこと
前回、現在開発中のインフルエンザの治療薬について触れました。
その時はまだ知らなかったのですが、インフルエンザの新しいワクチンを開発したというニュースがありました。

開発を行ったのは厚生労働省の研究班で、従来のワクチンと違い、ウイルスが変異しても効果が続く と言うものです。
これはまだ、動物実験で確かめられたというだけで、実用化までには何年もかかることでしょう。

これまでにないタイプのワクチンということで、ヒトに用いて重い副作用が出ないか、安全性について十分な試験を行う必要があります。

ちなみに 同じ仕組みのワクチンを英オックスフォード大学でも研究しているという話です。

こんなものをうちの会社で開発できたらなぁ・・・  こればっか

新しいインフルエンザ治療薬

テーマ:薬のこと
今のところ、あまり身近ではインフルエンザになったという話を聞かないのですが、息子のクラスではここ数日4、5人が休んでいるそうです。
そして先日はとうとう担任の先生がダウンしたそうで、学級閉鎖も間近かもしれません。

さて、インフルエンザの治療薬と言えばタミフルリレンザですが、今年中には更に1品目の製造販売承認の申請がなされるかもしれません。
開発を行っている製薬会社は第一三共で、現在 臨床試験の中の第Ⅲ相試験という段階にきています。

臨床試験というのは、病院などでヒトに投与して行う試験のことで、実験動物での試験は非臨床試験と言います。

医薬品の中で、新薬と呼ばれるものの臨床試験には大きく4つのステージがあり、
第Ⅰ相(phase Ⅰ)、第Ⅱ相前期(early phase Ⅱ)、第Ⅱ相後期(late phase Ⅱ)、そして第Ⅲ相(phase Ⅲ)と言います。

内容については後日にでも記したいと思いますが、要は 第Ⅲ相試験が終了し、結果が良ければ製造販売承認申請を行うことになります。

この第Ⅲ相試験を行う場合、その開発薬を飲んでもらうための患者さんが必要になるのですが、今期はインフルエンザが流行しているということで症例数が多く、試験が順調に進んでいるようです。

製造販売承認の申請をすれば、審査に約1年、その後 承認になれば、薬価収載されてから発売ということになります。

ご存知の方も多いと思いますが、医師の処方箋で処方される医薬品の値段は、製薬会社ではなくが決めています。
薬価収載 というのは、国がその薬の値段を決めて公表するといったところでしょうか。

ということで、世に出てくるのは2シーズンぐらい先かもしれませんが、効き目に期待したいものです。

こんな新薬をうちでも開発できればなぁ・・・

薬剤師の義務

テーマ:薬のこと
私は『ペーパー』ですけれど、薬剤師の免許を持っています。
いったん取得すると、何年後かに更新・・・ってなことはありません。
歳とともに、知識レベルが低下しようが、よほどのことがない限り、取り消しになることもありません。

ただ、2年に1度、住所と職業(勤務先)を届け出なければならない という義務があります。
ちなみに今年の1月に、日本の薬剤師免許を持つ人は全て、届出書を住所地または勤務地の保健所に提出することになっています。

これが、運転免許のように『更新のお知らせ』が来るわけでもなく、全て自分の責任で届出書を提出しなければなりません。

私の場合、職業柄、職場に薬剤師の資格を持っている人が多いため会社で一括して提出してくれるのでありがたいのですが、そうでなければうっかり忘れてしまいそうです。

で、ふと、これを忘れたときに、何か罰則規定ってあるのかな と思って、初めて薬剤師法の条文を読んでみました。

 『50万円以下の罰金』

ば ばっきん!?  ごごご ごじゅうまんえん!?

届け出を忘れてる人っていっぱいいそうだけど払ったことある人 いるかな?
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松男

長浜生まれの長浜育ち
今は京都の嵐山方面に住んでいます
中学・高校・大学は軟式テニスしてました

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