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プーシキン美術館展

テーマ:絵画・写真
6月29日(日)まで愛知県美術館で開催されている「フランス絵画300年 ~プーシキン美術館展~」

その名の通りモスクワ プーシキン美術館所蔵の17世紀から20世紀までの絵画作品が、約70点公開されています。 
愛知・横浜・神戸へと巡回する展覧会です。関西へは、秋に神戸へ巡回します。
一足早く愛知会場で鑑賞してきました。

古典主義を代表するニコラ・プッサンから宮廷文化が開花したロココ絵画。
19世紀、文化の担い手が市民階級へと移行した新古典主義、ロマン主義、自然主義そして印象派。
アンリ・マチスを中心に絵画の革新運動が盛んに繰り広げられた20世紀までの絵画作品を時代や芸術様式に沿って4部門に分けて展示構成されています。

その中でも目玉作品がこちら。
ルノワール作 《ジャンヌ・サマリーの肖像》 1877年

   

チケットやパンフレット、大型のパネルなどでも紹介されていました。
日本では今回が初公開。
当初は、2011年に開催予定でしたが震災などの影響でいったん中止となっていました。待望の来日です!

素敵な女性の肖像画ですがこの女性のモデルは実在した人物だそうです。
ジャンヌ・サマリー(1857-1890)はコメディ=フランセーズで人気を博した女優でした。
ルノワールは、生涯に渡り、3度この女性を描いています。
その中でもこの作品は、モデルのジャンヌ自身も気に入っていて常に身近な場所に飾られ、彼女の死後も遺族が所有していたそうです。遺族の死後、画商を通じ偉大なロシアのコレクター イワン・モロゾフの手に渡りました。

フランス絵画がなぜロシアプーシキン美術館のコレクションになったかというと…
当時の大国フランスへの憧れと、自国の文化を豊かにしようという熱意から偉大なコレクションへと結びついたそうです。

ちなみに私のお気に入り作品は、アングル作 《聖杯の前の聖母》 1841年
アレクサンドル2世が、皇太子時代に依頼して制作させた作品です。
会場で探してみてください。


「フランス絵画300年 ~プーシキン美術館展~」は、横浜へ巡回後、神戸市立博物館へ巡回予定です。
http://pushkin2013.com/intro/   

ヴォーリズ邸宅を訪ねて

テーマ:コラム
京都・白川疎水の桜です。残念ながら先日からの暴風雨で散ってしまったようです。



ここにW.M.ヴォーリズ建築の個人邸宅があります。
駒井家住宅(駒井卓・駒井静江記念館)です。



通常は、毎週金・土曜日の10:00~16:00のみ開館しているのですが、3月29日(金)~4月9日(月)までの間、春の特別公開をしています。桜散策を兼ねてと思いましたが葉桜になっていました。


駒井家住宅は、動物遺伝子学の権威 京大名誉教授 駒井卓博士(1886-1972)とその妻 静江夫人の私邸として1927(昭和2)年、ヴォーリズ建築事務所が設計しました。
駒井博士は、渡航経験もあり昭和天皇に生物学を教授された人物。
米国コロンビア大学ではショウジョウバエの研究を行いました。

一方、静江夫人は、ヴォーリズ夫人と大学の学友だったそうです。
積極的にクリスチャン活動をされた活発な方で女性の地位向上にも尽力しました。


建物に話題をもどしましょうビックリマーク
1998(平成10)年、昭和建築の洋館として初めて京都市の有形文化財に指定され現在は公益財団法人 日本ナショナルトラストが管理しています。

外観は当時アメリカで流行していたアメリカンスパニッシュ様式を基調とし、屋根は切妻屋根の赤色桟瓦葺、外壁はモルタルスタッコ仕上げになっています。




邸宅内へ入るとボランティアガイドさんが一組ごとに丁寧に建物の説明をされていました。





内部は1階が玄関ホール、居間、食堂、和室、2階に寝室、書斎等を配し和洋折衷の間取りとなっています。
主棟の建坪は30坪。決して広くはありませんが装飾性と実用性に富んだ建物です。



それではお宅拝見!
こちらが玄関。




おじゃましま~す。





玄関ホール、食堂です。 
友人や学生達を招くため広い空間となっています。





サンルーム。写真ではわかりづらいですが、アーチ型の窓です。





外から見るとこんな感じ。ドアノブはパープル色のクリスタル。


駒井邸は、洋館ですが6畳の和室も備えています。
床の間を設え、堀ごたつもあります。





障子を併用した出窓。
和室の戸を締め切ると洋風内部と違和感がありません。



和と洋の空間を巧みに融合させています。



それでは2階へ
ゆるやかなカーブの階段。ヴォーリズ建築の特徴でもあります。



当時、寝室として使われていた部屋は駒井夫妻を紹介するスペースになっています。



駒井博士の研究資料やタイプライター、著作、コレクションの数々がキャビネットに並べられていました。
部屋からは比叡山が望めます。





2階のサンルーム。



愛用のロッキングチェアが展示されていました。
ここからは大文字が見えました。
駒井家は滋賀・京都が眺望でき贅沢な空間です。




私もこのチェアに座らせていただきました。 
洋館の主になった気分です目



パレット

駒井家住宅は、毎週金曜日・土曜日の10時~16時(入館は15時まで)公開されています。
入館料は(維持修復協力金として)大人500円、中高生200円、小学生以下は保護者同伴に限り無料。

日々、ボランティアの方が清掃、展示解説をして支援されています。


ゴッホ展

テーマ:絵画・写真
本日より京都市立美術館で開幕した「ゴッホ展」の紹介ですパレット


ゴッホといわれると「ひまわり」や「自画像」など連想しますね。

自らの感情のおもむくままキャンバスや絵筆を介し表現した画家フィンセント・ファン・ゴッホ(1853-1890)。誰もが一度は見たことのある作家だと思います。


本日よりスタートした「ゴッホ展-空白のパリ時代-」は、37年の短い生涯の中で、32~33歳のいわゆる「パリ時代(1886-1888)」と呼ばれた頃のゴッホにスポットをあてた展覧会です。

画家として志したもののなかなか思うように事が運ばず悩み・苦悩した「パリ時代」。
唯一といっていい理解者が実の弟のテオでした。
この「パリ時代」にゴッホとテオは共同生活をしています。

テオの経済的・献身的支援のもとアトリエに通い絵画技術を学びシニャックやロートレックといった芸術家と交流をもち多くを吸収した時代でもありました。
日本の浮世絵の影響を受け、ゴッホの特徴でもある独自の色彩表現を確立したのもこのパリ時代でした。
そしてゴッホは、わずかこの2年半に27点の自画像を制作しています。

今回の展覧会では、8点の自画像が展示されています。



今展覧会のチラシにもなっているゴッホ作 「自画像」の作品の数々。
中段右端の自画像は、近年の研究で弟・テオの肖像画だと判明したそうです。



現在のゴッホ研究は、テオに宛てた書簡をもとに検証されています。
私もこの展覧会にあわせてテオの伝記本「テオ・もうひとりのゴッホ」を読んでいます。





ゴッホからテオに送られた手紙は大切に保管されていたようでそんなところでも兄を思う弟・テオの姿が垣間見られます。


この他、今展覧会では謎解きのようなスリリングな展示もされているそうで気になります。
「ゴッホ展-空白のパリ時代-」は、4/2(火)-5/19(日)まで京都市立美術館にて開催中です。



六角堂

テーマ:コラム
前々回、前回と京都のお寺を中心に綴りましたので
もうひとつご紹介したいと思います。



京都六角堂。
正式名は紫雲山 頂法寺。本堂が六角形の外観からこの愛称で呼ばれています。



歴史は古く平安遷都以前。聖徳太子による創建といわれ、いけばな「池坊」の発祥の地としても有名です。



聖徳太子が沐浴した池の跡だそうです。




この池のほとりに小野妹子を始祖とする僧侶の住坊があり「池坊」と呼んでいたそうです。これが池坊と呼ばれた由縁です。
池坊の祖先は、朝夕宝前に花を供え、そしてついには代々いけばなの名手として知られるようになり、今の「いけばな」へと広がったそうです。



北側に隣接している現代的な建物が池坊会館。
展示会など「いけばな池坊」の本拠地となっています。




寺内をご案内 デジカメ


太子堂
聖徳太子が沐浴をされたという池の跡に建てられたそうです。
太子自作の2歳頃の像がまつられています。




六角柳
嵯峨天皇と后の出会いの逸話あり。
縁結びにご利益があるとか。
柳の二つの枝におみくじを結びつけるのだそう…。



へその石
昔ここが京都の中心部だったとか。




私のお気に入り。
十六羅漢像。
柔和な愛嬌のあるお顔です。(写真ではわかりづらい?汗)
仏教に「和顔愛語」という言葉がありますが
私もこんな風に日々を過ごさなくては…と思う今日この頃です。
元気になりたい時、癒されたい時に訪れます。






















早春の京都 清水寺編

テーマ:歳時記
前回、高台寺・圓徳院の桜の開花状況&ライトアップについて綴りましたが、今日はその続編 「清水寺ライトアップ編」です。 ペコペコ



清水寺については、誰もが知っている京都の名所。
「清水の舞台」や「音羽の滝」が有名です。
ご本尊は千手観音さま。左右の腕を頭上に挙げていらっしゃるお姿で「清水型観音」と呼ばれているそうです。



21日より春の夜間特別拝観が始まり4月7日まで恒例の春のライトアップが催されています。
ライトアップ直後の週末なのでしょうか?メディアの影響なのでしょうか?多くの人出でした。
私もその人出に混じり鑑賞してきました。



桜は、まだ蕾ですが、中には咲いている幹もありました。
携帯やカメラ片手に撮影されている人が…デジカメ
みんな、春の訪れを待っているのでしょうね。



レーザービームのような光りは「観音慈光」と呼ばれている灯りだそう…。
この灯りから出る光りが我々を救う。そんなコンセプトなのでしょうね…。




清水寺が灯りに照されて、幻想的かつ現代アートをみているかのようでした。



寺内でおみくじの列がありました。
100円という価格にひかれ、おみくじをしたところ…





「大吉」でした。 何だかお正月気分。
いいことがあるかな…
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fumi

7年程、キュレーターをしていました。
現在は、未熟ですが作家のサポートをしています。
交流のある作家の紹介や展覧会の情報など書き綴っていきたいと思います。

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