『川崎や』は湖北では少ないLIVEのできる町家です

夕べの上映会にはみぞれが降るなか、多数ご来場いただきありがとうございました。

山本加津子さんのいきざまをかいま見ることができました。

とても澄んでいて、一点の曇りもないピュアな印象を受けましたが、よくありがちな道徳的教育映画ではありません。

晴れやかな穏やかな表情でとてもチャーミングな方ですが、その裏で人知れず苦労された事がびんびん感じられました。


なぜ１／４の奇跡なのか、僕の稚拙な文章では表現出来ません。

単なる説明になってしまいます。


これは見ないと感動がつたわりません。

でも、伝わらないことを承知でかきますと



あるアフリカの集落でマラリアが大発生しました。
このままでは、村が全滅してしまうというほどでした。

しかし、全滅しませんでした。

マラリアにかからない人たちがおられたのです。

お医者さんが調べたところ赤血球に異常のある鎌状赤血球を持っている人はかからないということでした。

この鎌状赤血球は貧血を起こしやすいのですが、マラリア原虫が増殖しにくいということがわかりました。



これは遺伝子病でして、劣勢遺伝の形態は次のようになります。



つまり１／４の確率で発生するのです。

逆に言えばこの１／４の方がおられるおかげで３／４の健常者（キャリアも含めて）は不自由なく暮らせるわけです。

エイズにかかりにくい遺伝子の方がおられるそうで、これもなんと７００年前のペスト大流行の時に生き延びた

１／４の遺伝子の子孫がそれに当たるそうです。

身体・心身障害者の方は遺伝ではありませんし病気も遺伝ばかりではありませんが、

先祖から代々受け継がれてきた遺伝子には複雑に１／４が絡み合い

病気などが表に出てきているだけなんですね。


誰一人、必要でない人はいないのです。病気で苦しんでいる人がいるからこそ健康な自分がいて

自分が病気で苦しむ時は、誰かを助けているのかもしれないのです。


「今の科学では最高の頭脳が集まったところで、大腸菌１つ作れやしない」筑波大学の教授が言われたことが印象的です。

そして「我々人間も、生きとし生けるもののすべての遺伝子の暗号は３８億年前に誕生した単細胞動物と同じ」といわれました。

なんて、自分は小さい事かと思います。


偉そうなことを書きましたが、この映画をみた率直な感想です。

映画の作りは決してうまいとは思いません。でも伝わることが泉のようにあふれ出てます。

百聞は一見にしかず

２月２０日に彦根でこの映画を含めて３本の上映と加津子さんの講演が聴けます。

ＳＥＮＳＨＵスタッフＭさんが頑張っておられます。

お時間のある方は是非ご参加下さい。

人生観が変わると思います