花咲おじさんの盆梅日記

　62回目の長浜盆梅展も、残り5日間になりました。今年も大勢の方にお越しいただき、盆梅たちの晴れ姿を見ていただくことができました。ありがとうございます。約300鉢の中から開花に合わせ展示している盆梅展ですから、最後まで十分楽しんでいただけます。樹齢伝400年の高山は今が満開で、八重咲きの紅い花を咲かせています。他にも、枯れ朽ちたように見える木から瑞々しい花を咲かせる梅の持ち味を生かした盆梅が、皆さんをお待ちしています。残り5日になった盆梅をお楽しみください。

　長浜盆梅展では、紅梅や白梅を開花に合わせて展示しています。一般的に白梅は早咲きに多く、紅梅は遅咲きに多いので、開幕当初は白梅が中心の展示になります。では今の展示状況は？と言うと、紅梅が中心になっています。館内は甘い香りと一緒に、見た目にも華やかな雰囲気になっています。桃の花ではありませんが、まるで雛祭りのようです。

　3月に入り、長浜盆梅展も残り10日になりました。一昨日の夜に不老を搬出し、高山を搬入しました。いよいよ真打ちの登場です。樹齢伝400年の八重咲き紅梅で、すでに7分咲きになっています。長浜盆梅展の生みの親、故高山七蔵翁に因んで命名。残り10日の盆梅展を支えてくれます。皆さまのお越しをお待ちしてしております。

　明日夜間のライトアップを最後に、昇龍梅を搬出します。６２回目のお役目終了です。『老木が故に少しでも早く搬出をしたい。第１回から展示している盆梅だから少しでも長く皆さんに観ていただきたい。』管理する私の気持ちは複雑です。でも落ちる花びらの数が増し、散り際の風情も無くなりつつあるので、仕方がありません。来年元気な姿をお見せするためにも、明日入れ替えをします。替わりに搬入するのは、仙客（樹齢伝１００年、淡紅色八重咲き）です。

　今晩の夜間ライトアップを最後に、さざれ岩を搬出します。替わりに搬入するのは、瑞光。樹齢伝250年の八重咲き紅梅で、品種は杏性千歳菊（あんずしょう・ちとせぎく）です。平成22年に清水寺・森清範貫主に命名していただいた盆梅の１つです。紅梅はなかなか大きくなりません。ここまで大きい紅梅は、不老と同様に見応えがあります。