健康な食生活

　糖尿病の症状が悪くなると、深い眠りができなくなるなど、睡眠の質も悪くなりやすいことが
大阪市立大の研究グループが発表しました。

　その結果、糖尿病に伴う高血圧などの病気を防ぐには、血糖値をコントロールするだけでなく、
睡眠を改善することも重要であることがわかってきました。

　今まで十分に眠れていない睡眠障害の患者は、糖尿病になりやすいことは知られていました。
しかし睡眠障害と糖尿病とのつなガリは詳しく分かっていませんでした。

　最近生活習慣病で多いのは２型糖尿病という夜食を食べて太り、肥満になった結果糖尿病になる方です。
そのような方たちは睡眠時間がとても短い傾向にあります。
２型糖尿病の方たちは睡眠時間が短いため睡眠不足が続き、昼間眠くなります。
昼間眠くなると、夜眠れなくなります。

　大阪市立大の研究グループは、約５０人の２型糖尿病の患者を対象に、脳波計を使って
睡眠の質を綿密に分析。

　その結果、糖尿病の悪化を示す数値が悪くなるほど、脳を休める睡眠が十分に取れていない
傾向が確認されました。
また血糖値が高いほど深い睡眠の時間が短くなり、起床直後の血圧が高くなるという結果がでました。

　これまでの研究では、睡眠障害だと、高血圧や動脈硬化になりやすく、心臓や血管の病気に
なりやすいのは分かっていました。

　今回の研究結果から、糖尿病患者が睡眠障害を防ぐ薬を使うことで、睡眠の質だけでなく、
糖尿病の症状も改善させることが期待できるとのこと。

　糖尿病の治療は、血糖値をコントロールするだけでなく、睡眠障害を改善させることで、
より大きな効果があることが示されました。
　
　厚生省の調査によると、糖尿病が強く疑われる者)の割合は、男性16.2%、女性9.2%であり、
50歳以降に割合が増える傾向にあります。

　今回の研究結果は、全国の糖尿病患者の治療に、一筋の明るい光を投げかけたと言えるでしょう。

　血糖値が上がってきたら、まずふだんの食生活で注意したいのが果糖の摂取です。

　果糖はブドウ糖の１０倍も血中の糖化を早めます。
これは果糖によって生成される糖化された老廃物であるACEsが、ブドウ糖より大幅に増えることが
最近の研究で確かめられました。

　トウモロコシやじゃがいも、さつまいもなどのデンプンからできる液状の糖は、「異性化糖」と呼ばれ、
ブドウ糖と果糖を主成分にしています。

　この異性化糖は、砂糖に比べ安価なため、菓子や清涼飲料水から調味料まで幅広く使用されています。
　これは糖化を大きく促進するため注意が必要です。

　砂糖の甘味度（甘みの強さ）を 100 とすると、ブドウ糖の甘味度は 65–80、果糖は 120–170 で、
甘味度の強さは 果糖 > 砂糖 > ブドウ糖 の順で強くなります。

　そしてこの異性化糖は砂糖よりもカロリーが低く、時折ダイエット商品にも利用されている場合が
ありますので、これまた注意が必要です。

　一生懸命ダイエットしたら、体重は減ったけど血糖値が上がってしまったら、身も蓋もないですよね。
　
　ふだん何気なく甘いスイーツやお菓子、それにジュースなどを多くとっていると、血糖値が上昇する
リスクが高くなります。

　果糖が悪いというと、果物そのものが良くないように思われがちですが、実際果物に含まれる果糖は少量で
繊維やビタミン類も豊富に含まれているので、適量を食べる分にはまったく問題がありません。

　最近の研究では果物はガンをはじめさまざまな生活習慣病を防ぐ効果が高いことがわかっています。

　また果物は料理で壊れやすいビタミンCなども摂取できるという利点もあります。

　食事の前にグレープフルーツを食べると、血糖値の上昇が抑えられ、糖化が軽減されることも
最近わかってきました。

　健康を考えると、今までデザートとして食後に食べてきたフルーツは、どうやら食前に食べたほうがいいらしいです。
、　

　健康な食生活を送るには、どのような点に注意すれば良いのでしょうか。

　まず良く言われるのが、偏りなくいろいろな食べ物をまんべんなく食べることです。
一日に３０品目が理想といいますが、ほとんどの人は３０品目なんて取れないでしょう。
ましてや外食が多い人やコンビニ弁当などで済ましてしまう人には１５品目も無理でしょう。
　自炊をしている人でも、よっぽど栄養に気をつけて食事を作っている人でないと無理ですね。

　３０品目は無理としても、日々の食事のなかで、できるだけ自分で意識してバランス良く
食事をするよう心がけるしかないでしょう。

　次に塩分は一日１０ｇ以下に抑えるのがよいとされています。
高血圧の人はさらに塩分は抑えなければいけません。

　さらに動物性タンパク質はなるべく魚をとるようにして、肉食は減らすのがベターです。
肉類は血中のコレステロール値を上昇させる働きがあります。とりすぎると脳卒中や心臓病に
かかりやすくなってしまいます。
　
　カルシウムは一日６００ｍｇ必要といわれています。
牛乳や海藻類をなるべく取るようにしてカルシウム不足にならないよう注意しましょう。

　厚生省の指針によると野菜は一日３５０ｇとるべきとなっています。
これまた外食やコンビニ弁当中心の人はまず足りません。
自分の食生活を見直して、野菜不足をできるだけ補うようにしないといけません。
　かといって、そう簡単に補うのは難しい人がほとんどでしょう。
　そういう人は、青汁などを試してみるのも一つの解決策かもしれません。

　しじみの健康成分であるオルニチンは「遊離アミノ酸」と呼ばれ、体の中をめぐって重要な働きをする
特徴的なアミノ酸です。とくに　オルニチンは肝臓で重要な働きをします｡

耳慣れない名前の成分ですが、日常的に口にする食材にも微量ながら含まれており、また、
私たちの身体の中にも存在しています。

　オルニチンは、肝臓の働きを保ち疲労回復をもたらすことがわかってきました。
　なぜ特徴的かというと、オルニチンは私たちの体を構成しているたんぱく質にならず、血液に溶け込んだ状態で体内を巡り、肝臓では有害物質であるアンモニアの解毒を担うなど、重要な働きを担っています。

　食品の中では、シジミ、ヒラメ、キハダマグロ、チーズ、えのきだけなどに含まれていますが、
代表的なしじみでも１００ｇの中にわずか10～１５ｍｇと微量の含有量です。

　 肝機能改善に有効な成分はオルニチンのほかにも「良質のタンパク」「タウリン」「アラニン」「ビタミンB12」などが
ありますが、それらの成分は牛乳やホタテ、イカ、アサリにも、シジミと同程度かそれ以上に含有されています。
しかし、オルニチンはほかと違って、シジミだけに飛び抜けて多く含まれる成分なのです。

肝臓の弱い人はシジミのお味噌汁が効果的と良く言われますが、理由がよく理解できました。

青汁 便秘

　組織を酸性化させる活性酸素に対して、私たちの体にはそれを撃退する抗酸化物質を
生成するメカニズムが備わっています。

　しかし、暴飲暴食などが原因で活性酸素が増加すると体内で処理できなくります。
そこで、抗酸化物質を多く含んでいる食物を取る必要があります。

　近年、研究が進んでポリフェノール、ゴマリグナンなどが強力な抗酸化力を持っていることがわかってきました。
代表的な抗酸化物質はβカロチン、ビタミンＣ、ビタミンＥ、ゴマリグナン、赤ワインなどに含まれるポリフェノール、
お茶に含まれるカテキンなどです。

　
　そして現在では、体に害をもたらす活性酸素（フリーラジカル）と戦うＳＯＤ（抗酸化物質）が
とても注目されています。

　［ＳＯＤ」抗酸化物質とはとは、Super Oxide Dismutase（スーパー・オキサイド・ディスムターゼ）の略で、
私たちの体内で過剰となった「活性酸素」を取り除き、無毒化してくれる「酵素」です。

　「活性酸素」とこの［ＳＯＤ」のバランスのよって、私たちの健康が保たれています。

　昨今の環境汚染の他、加工食品や個々人のストレスなど様々な理由により、活性酸素が過剰に
発生するため、体内で作られる［ＳＯＤ」だけでは間に合わないというのが現状です。

　またＳＯＤは年齢と共に減少し、ＳＯＤ生産能力がピーク時（２５才）の約半分となる４０才以降では、
成人病などの病気が増える傾向にあるようです。
そんな時引き起こされるのが「ガン」などに代表される成人病等なのです。

　不足する［ＳＯＤ」抗酸化物質を効果的に摂取する必要がありますが、私たちが食する食材の中では
緑黄色野菜、フラボイド類、ブルーベリー、ビタミンＣ、Ａ、Ｅや、お茶に含まれるカテキン、
赤ワインなどにふくまれるポリフェノールなどは最もよく知られている抗酸化物質です。